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レニングラード大攻防 1941のmhのレビュー・感想・評価

レニングラード大攻防 1941(1985年製作の映画)
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ソ連の戦争映画で隠れ名作。
邦題が当たらずも遠からずで、レニングラードが包囲されて、物質的な困窮がはじまってる(ラストのスライドによれば)21日目の話。
火薬を運ぶいち部隊の活躍を描いてる。
CGに頼らない(また、旧作からの使い回しのない)大迫力の空襲と機銃掃射がすごいんだけど、それよりも魅力的なのは町の様子。
ぬかるんだ通り。
雨の中の積み込み作業。
古めかしい集合住宅に、汚い車道に路面電車。
晴れることのない鈍い空の下、公共の施設にほとんど金かけないソビエトの日常が垣間見れる。共産主義国家というものを端的に物語っている。
序盤にはテオアンゲロプレスもかくやといった長回しもあって、とにかく目があきなかった。
画角はスタンダードで、フィルムの色味もところどころで変わったりと、保存状態が悪そうなのがもったいなかった。
あと彩プロの専売特許、安く済ませた日本語字幕も気になった。
面白かったなぁ。
mh

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