Jimmy

歓喜に向ってのJimmyのレビュー・感想・評価

歓喜に向って(1950年製作の映画)
2.5
久しぶりのイングマール・ベルイマン監督の未見作品鑑賞🎥

タイトルから「なにか喜びに突き進むような映画なのかな?」などと思っていたのだが、内容は全くの逆でビックリ‼️😱

冒頭、ベートーヴェンの第九「歓喜の歌」を演奏している交響楽団の風景と音楽。
ある楽団の練習中だったが、ひとりのバイオリニストの元に緊急連絡が入ったので慌てて彼が帰宅すると妻子が事故死という衝撃的シーンから始まる。
そして、スティグという男が、妻マルタとの出会い・結婚・出産・・・などを、7年前から思い出すという回想で物語が綴られる。

しかし、このスティグなる夫が、あまりにも自己中心的で(メンデルスゾーンの)ソロ演奏をして失敗したら自暴自棄になって、「爆弾でクズ人間どもを爆破したい」などと過激な思いを発言。
出産で頑張った妻マルタへの思いやりもそこそこに、肉感的な女性と浮気したらしきことも妻に悟られて、「お前には関係ない話だ。浮気など知らなければ全く問題ない話なのに、お前が知るから悪いんだ」などという発言にはビックリ。
「おいおい……」という亭主は、救いようがない感じ😑

楽団の指揮者が、第九「歓喜の歌」を演奏する前に、「これは歓喜への問いかけの歌だ。喜びながら演奏したりしてはならない」と言って、演奏を始める。

この映画、観ていて楽しくなる場面も少しはあるが、全体的にネガティヴ路線を行くような描写が多いので、やはり楽しくはない。
また、映し出される映像も「ハッ!」とするようなシーンはなかった。本作の撮影監督はスヴェン・ニクヴィストではない。

あと数本が未見のベルイマン映画の1本だったので、期待しすぎたかも…(^^;
Jimmy

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