Omizu

歓喜に向ってのOmizuのレビュー・感想・評価

歓喜に向って(1950年製作の映画)
3.3
ベルイマンの初期作品。オーケストラの男女が織りなす愛憎劇。

ベルイマンらしくない作品、と言えばそうなのだが、ビターな後味は確かにベルイマンぽくもあるという不思議な作品。

『ある結婚の風景』ほど洗練されてはいないものの、オーケストラの夫婦という設定に独自性がある。補充要員としてオーケストラに入団した女性、彼女は唯一の女性団員。指揮者の「だから女を入れなければよかったんだ」というセリフはちょっとどうかなとは思ったが…

クラシックに乗せて語られていく結婚暗黒物語として見応えあり。そこまで洗練されてはいないがしっかり面白い。映画祭の間にみたのでそこまで印象に残ってはいないけど、ベルイマンの原点を顧みるという意味で観る価値はある。
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