ニシ

眠りの館のニシのレビュー・感想・評価

眠りの館(1948年製作の映画)
4.7
素晴らしいサスペンスにて観客のハラハラが飽きなく持続していく。未だ味方か敵かわからないロバート・カミングスがクローデット・コルベールとの飛行機でのカットバックの角度といい間合いといい異様さが凄い。冒頭の列車の光や窓の光により失神したコルベールに対してサークは、カミングスに懐中電灯を持たせてこいつも失神させる側の人間なのではないかと観客を動揺させる。そもそもカミングスがいきなりコルベールを舎弟の結婚式に連れ出すことが普通に考えたら飛躍していて不気味さがある、もちろんそれは後半に舎弟が目撃者となり重要な助手になるという回収のされ方があるが。悪者達を瓦解するために、一つ一つ順序立てて論理を作ってくれる歓びがあって、ラストに館を崩壊させるようなアクションを用意してくれていて楽しい。
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