ヒカル

コントラクト・キラーのヒカルのレビュー・感想・評価

コントラクト・キラー(1990年製作の映画)
3.5
アマプラで鑑賞。
フィンランドのカウリスマキ監督が、フランス人俳優ジャン・ピエール・レオー主演で舞台はイギリスという複雑な感じですが話は単純で仕事をクビになった中年男が絶望して自殺を試みるが死ねない、貯金をはたいて殺し屋に自分を殺させるように依頼するものの、直後に出会った女性と恋に落ちてやっぱり死にたくないので逃げ回る、というコメディです。
 カウリスマキの映画には悲劇もあれば喜劇もあり、しかしどれも似たような味わい、演出がされています。まずシチュエーションがあり、展開があり、そこに余計な装飾やケレン味は(ロック演奏以外)極力排してしまうために途中必ず退屈して眠くもなりますが最後にはきちんといい気持ちにさせてくれる、そんな作品でした。
「コントラクト・キラー」はむかしTSUTAYAなどで必死にVHSを探したりもしていましたが見つけられず、見ることを半ばあきらめていた映画の一つです。そういった作品を配信で見られるのはいい時代になったのかもしれませんが、かわりにいつでも見れるのだからと、一本の映画を見る気持ちや覚悟がすごく下がってしまいました。そんな自分に軽く活を入れてくれた気がします。
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