妻子持ちの麻薬の売人の男が、家族が住む建物への放火を命じられそれをきっかけに足を洗おうとする若い頃のアル・パチーノに少し似てるヴィンセント・スパーノ主演の犯罪ドラマ。

組織に対する裏切り行為で追われる身になった割には全体的に大きなトラブルやピンチは思ったより少なくマイルドな印象で、アクションやスリラー的な面白味を求めるとやや拍子抜け。妻子が危険な目に遭うのも終盤のごく一部といった所ですが、彼女らを巻き込んだエレベーターの攻防戦はこの前観た「トラックダウン」的なスリルを楽しめ、かごの真上から狙ってくる男の手を銃ごと掴みながらそのまま上昇し「サンドイッチ」にする様はオフスクリーンながらなかなかのインパクト。

紫や緑といった妖しげなライティングで照らされた深夜のニューヨークのスラム街にレザージャケットとデニムコーデの主人公と彼が乗る「ナイトライダー」と同型のポンティアック・ファイヤーバード・トランザム（デイトナ500の25周年特別仕様車)、ナイル・ロジャースが手掛けたシリアスというよりポップなBGMなどは80年代らしい魅力を纏っており、雰囲気重視で観るのなら丁度良い作品かもしれません。

廃墟に居たネズミに対し「これでチーズでも食え」と紙幣を置いておく迷シーンも。

• #vhs

マフィアの下っ端工作員のジョニーはとある建物への放火を命じられる。
しかし、そこは彼の母親と妹が住んでいるマンションだった…！
愛する者を守るため、彼は単身マフィアのボスに叛逆を企てるのであった…！

めちゃくちゃアメリカンでニューヨーカーでした。
アルファベットシティという名の架空の街が舞台ですが、紛れもないニューヨークです。
音楽と映像の色味から迸る、強烈な米臭さに胃もたれしつつもストーリー自体は割とこじんまりしているため見やすい。

語尾がメェンの黒人の相棒がかっこよすぎました。
ラストのエレベーターでの戦いも良い。

• #輸入マグロ

80年代のギラギラとした風俗で塗りたくられた犯罪劇。組から逃げ出そうとするチンピラと足抜けを許さないボス側の攻防。短いショットを連続でつなぐ異様さ（軽薄さ）がビデオの粗い画質とよく合う。終盤の上下動を繰り返すエレベーターでの撃ち合いが良い。もう一つ展開がほしいけど拾い物。