ワンコ

空山霊雨のワンコのレビュー・感想・評価

空山霊雨(1979年製作の映画)
3.7
【三宝】

※台湾映画祭。

舞台となるのは三宝寺だが、この”三宝”とは、映画でも簡単に触れられる「仏」「法(仏教の教え)」「僧」のことで、ただ「僧」には狭義のものや広義のものもあって、僧侶に対する権威付けのために都合よく解釈されてきたという経緯もあるように思う。
一説には、仏陀は、仏の道を志す(修行だけを指すのではない)個人としての単位での人々を意図していたのではないかと言われているが、僧侶の組織やお寺などの単位として権威付けされて、権力に入り込むようなことも多々あったはずだ。

この映画でも、そんなあれやこれやがあって、でも最後にトップに選ばれるのは、俗世から来た元罪人で、その後のリーダーシップも基本的な人間としての考え方が主体で、特段厳しい修行を積んだからというものではないところがミソなんだと思う。

まあ、アクションは当時のものなので、それはそれとして、結構面白いと思う。
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