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ショック・トリートメントのarchのレビュー・感想・評価

ショック・トリートメント(1981年製作の映画)
1.9
ロッキーホラーショーの一応の続編という扱いだが、登場人物の名前だけの継承といった感じ。
実際物語の大まかな型組は変わっていない。カップルが分けられて新たな誘惑を受ける。それでもかつての自分に戻れるのか?という物語。

『ロッキーホラーショー』は全体的には感覚だけで物語が進むため感情移入にするような映画ではない。曲と極端な演出、勢いがそのカルト的な人気を手に入れさせたのだ。
それに対して本作は非常に丁寧な心理の動きが読み取れる。何故誘惑に負けそうになるか、そういった仕掛けを施すのか。そういった原因と結果がしっかり描かれている。だが残念なのは舞台設定が結局ボヤけている点だ。結局心理の動きが分かるのは主演の女性のみ。それ以外の変人は前作と変わらないし、大きなテレビ局によって町人の生活が強く結びついているという設定が全然飲み込めずに進んでいく。
曲も前作の方が好きだ。あとパッケージの真っ赤なドクター出ないやんけ。

前作の無茶苦茶でも許された"艶やかさ"という魅力がどこかに行ってしまった悲しい作品でした
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