相変わらず演出、脚本、演技全てがユルい。
画家の主人公は、自分の作品は評価されてはいるものの、批評家から「赤の使い方が未熟」だと言われる。その後、とある日、たまたま恋人が指を切ってしまい、その血がキャンバスに付く。それを見た主人公は「これだ!」と恋人を殺し、絵を描く!その後も作品を作る為に人を殺していくのであった…!!
血を取り出す所とか効率悪くて、注射器使えよ!とか、病院とかの輸血袋盗んだ方が良くね?とか、あるけど、無理矢理でも「殺人」と絡めようとする物語運びは嫌いじゃない!
主人公の恋人のジョークの返しが上手過ぎて凄く笑える。もう少し生かしておいて欲しかった…
『血の祝祭』と似た所がある。「殺そうとして殺せない」みたいな。ラストも似てて、主人公に似たような事が起きるってラスト。
でも、今作のラストは主人公が殺されてキャンバスに主人公の血が付くってものなんだけど、自分で付けに行った様にも見える。だから、「例えその死が自分のものであっても、絵を完成させたい」みたいな狂気にも見える。面白い。
あと、「君はキャンバスの上で永遠の命を得るんだ」ってセリフ格好良過ぎw
全体的にユルくて、うるさい人は「ダメダメじゃん」とツッコミを入れるかもしれないけど、整合性云々より「人が死ぬ」描写を無理矢理入れる、見世物優先し過ぎてぶっ壊れているその作りが僕は好きなんです!!