爆裂BOX

ダーク・ハウス 戦慄迷館の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ダーク・ハウス 戦慄迷館(2009年製作の映画)
3.7
かつて惨劇が起こったダロート邸がオバケ屋敷としてオープンする事になりクレア達演劇科の学生がバイトとして雇われる。惨劇の目撃者であるクレアはトラウマを克服する為屋敷へ戻るが・・・というストーリー。
これは中々楽しめた作品でした。舞台になるオバケ屋敷はレーザー光線で作られたホログラフ映像が襲い掛かってくるというものですが、これがかなり面白そうで実際にあったら楽しいだろうな~と思いました。
冒頭から少女が館の中に入ると子供の死体があちこちに転がっている光景が広がっている様は結構ショッキング。
ジェフリー・コムズがオバケ屋敷を幾つも成功させているホラーの帝王を癖のある演技で胡散臭さタップリに好演してます。彼が劇中で語る恐怖哲学はそのままコムズとオーバーラップして見えました。
クレアが皆で向かう為に説得するときに「教授の授業に皆文句ばっかり言ってるでしょ」と言った時に「なんだと」と教授が反応するのは笑いました。部外者に授業中に乱入された上、自分の授業に皆文句言ってること知らされた教授可哀想すぎ(笑)
後、「TATARI」もでしたが、最近の悪霊はコンピューターにハッキングできるんだな。悪霊とコンピューターのセキュリティとの戦いもちょっと面白かった。
ただ、ホログラフによる殺害シーンは全体的に雰囲気が明るすぎて怖さが全く感じられないのは残念ですね。顔面溶解、頭粉砕等ゴア描写もありますが血飛沫なんかもモロCGでチープさに拍車をかけてます。もうちょっとシリアスに怖さを感じられるようにしてほしかったです。様々なホログラフのお化けたちが襲ってくる所は楽しかったですね。でもみんな友人が襲われてるのにその場でワーキャー騒ぐだけで助けに行かなすぎ(笑)殺人ピエロがゆっくり迫ってくる所はそれなりにハラハラしました。後半登場するダロート夫人は「スペル」のバアさんを思わせる怪演と迫力で良かったです。
登場キャラはクレアとコムズ演じるレイ以外はそれほどキャラ立った人いなかったかな。案内役のモレトンのパチモンのジョニー・デップみたいな恰好は面白かったけど。
主人公クレア役のミーガン・オリーは美人でそのスクリーミングっぷりもいい感じでした。要所要所や最後に見せる顔芸も振り切ってて良かった。ダロート夫人役のダイアン・サリンジャーといい勝負してたと思います。
また、単なるオバケ屋敷ホラーで終わらずに終盤どんでん返しを用意して一ヒネリ加えた展開にしたのは良かったですね。「そっちだったの!?」って展開面白かった。果たして刑事の推理通りトラウマ刺激されて発狂したクレアの仕業かダロート夫人の霊は実在したのか…
怖さは無いですがアトラクション的な感じでホラー初心者でも楽しめる作品だと思います。