爆裂BOX

処刑島の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

処刑島(2006年製作の映画)
3.7
少年刑務所でいじめによる自殺が起き、いじめっ子と同室の少年たちは更生プログラムとして軍基地のあった島にキャンプに向うが、そこで何者かに襲撃を受け…というストーリー。
「デス・フロント」や「サイレントヒル・リベレーション」のマイケル・J・パセット監督によるサバイバルアクションスリラーです。商品説明のあらすじでは島で待っていたのはトレーニングという名の虐待だった…とか書いてますが、全然虐待もトレーニングもないです。タバコ吸ってたり、鉢合わせた別の少年刑務所の少女二人のうちビッチ女子と夜イチャイチャしたりと自由過ぎるくらいです。
島に着いた少年たちはキャンプ中に何者かによって襲撃を受け、殺されていきますが、その正体と目的は秒で分かります。何か捻り入れてくるかと思いましたが全く捻りませんでしたね。この殺人鬼が軍用犬やトラップで少年達を葬っていく様はトラバサミで挟まれた足が千切れたり顔面からトラバサミに突っ込んだり力の入ったゴア描写を交えて見応えありました。ギリースーツで森に擬態して潜む姿は「プレデター」彷彿させます。最初に登場する所は結構ビックリしました。軍用犬たちも襲撃シーンは中々の怖さを見せてくれます。でも最初の犠牲者のシーンでちゃんと襲撃の合図を伏せて待つ所は可愛かった。途中クソガキたちよりもワンコの方を応援したくなります。犬の殺害シーンやその肉焼いて食べたり首切断して晒し首にするシーンあるので犬好きは要注意。
登場人物は少年刑務所入ってる奴なんでクソガキばかりで感情移入しづらい奴らばかりですね。特にいじめの主犯である変な頭の形したスティーヴはそんな強くないくせにガタイいいけど主体性のないルイスを従えてその陰に隠れて威張り散らしてて最高にムカつきます。終盤ではコイツによって仲間割れも起きますし。その癖死ぬときはアッサリ死んで物足りなかったな。主人公はジャケの一番奥にいる新入りカラムで、血の気が多く喧嘩っ早くて結構ヤバい奴ではありますが、それなりに仲間に気を配ってリーダーシップ発揮してこの中ではまともだったかな。半野人化して崖の上で叫ぶ所もちょっと「プレデター」ぽかった。
ショーン・パートウィーが看守役で出演していてかなり悲惨な死にざま披露します。「ディセント」のアレックス・リードも女子たちの看守役で登場、まともな人だっただけにとばっちりの末のあの最期はかなり可哀想。
殺人鬼もこの人やホームレス等関係ない人も殺し過ぎなんですよね。
殺人鬼とカラムのラストバトルでの「戦いに男らしさは必要ないよな!」というセリフは結構好き。その後迎えるラストもスッキリしないドンヨリした感じが英国らしいですね。
ゴア度も高くサバイバルスリラーとして中々楽しめます。マイケル・J・バセット監督の最新作もミーガン・フォックス率いる傭兵部隊がメスライオンと戦う映画のようで楽しみですね。