あしからず

神曲のあしからずのレビュー・感想・評価

神曲(1991年製作の映画)
4.0
アダムとイブから始まり罪と罰やカラマーゾフの兄弟、クリスチャンVSニーチェ信者の論争から最後の晩餐やラザロの復活まで精神病院で繰り広げられる狂想曲と言ったらいいのか何なのか。役者が精神病患者を演じ更に聖書や物語を演じる三重構造にくらくらした。
常人には耐え難い空間で首を吊る人と、自首の機会を失い迷宮入りしたラスコーリニコフが哀れ。全員でキスや精霊のフンはシュールだし全体的にキリスト教への皮肉と問いかけで成り立ってるのかな。
引用が多めで少し疲れたけどマリア・デ・メディロスは可愛いし(ソーニャのイメージではないけど)ピアニストのマリア・ジョアン・ピルシュの演奏は見事に荘厳。ラストのメタ視点の破壊にオリヴェイラのいじわるさが出てる。総括できない映画。

とりあえず聖書とニーチェの概要と罪と罰のあらすじは事前に知ってた方が楽しめる気がする
あしからず

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