まめだいふく

ウォリアークイーンのまめだいふくのレビュー・感想・評価

ウォリアークイーン(2003年製作の映画)
3.0
 今を時めく俳優たちの映画デビュー作を観てみようシリーズ『あの人は昔』、エミリー・ブラント編。

 「虐殺が紛争の解決手段とは 幼稚だと思わんか?」

 ローマ帝国vs戦闘民族ケルト人を描く歴史スペクタクル。

 亡き王に変わり、ケルト人のイケニ族の女王様となったボウディッカの戦い。
 この女王様、冒頭でいきなり第四の壁を破ってくる。でも、その演出もそこだけ。何のためにこの演出を入れたのか。ウーム、こういう演出、何か好きになれない。
 この女王様、夫であるブラスタグス王を亡くして間もないというのに、王の側近と寝ちゃう。……ウーム、こういう人、何か好きになれない。
 この女王様、イゾルダとシオラという二人の娘がいて、おしとやかな姉のイゾルダを演じるのがエミリー・ブラント。ウーム、この人、何か好き。
 イゾルダは敵側のローマ兵の一人と恋に落ちるが、とんでもなく悲惨な目に遭ってしまう。
 その苦しみを乗り越えて、クライマックスでは戦いに身を投じる。
 デビュー作にしてこれほどのすったもんだのある女性を演じていたとは。

 一応史実に基づいている部分もあるのだろうけれど、ひとりだけ魔法使いみたいなファンタジーキャラがいて、この人が本気出せばローマ帝国なんて敵じゃないんじゃないか? と思ってしまった。

 同じケルト人同士でも、様々な部族に分かれていて、それぞれの思想や理念の違いから単純に協力し合ってローマ帝国と戦うという流れにはならないのが興味深かったけれど、肝心の戦争シーンが迫力に乏しく、暴君ネロも、終盤には存在を忘れ去られたかのようにに影が薄くなってしまったのが残念。

 締め方には驚いた。やっぱりファンタジー?
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