HidekiIshimoto

にっぽん泥棒物語のHidekiIshimotoのレビュー・感想・評価

にっぽん泥棒物語(1965年製作の映画)
4.0
どうやら総出で昭和に逆戻りしはじめた我がにっぽん、の指揮を取るのはひたすら税金から掠め取りを生業とする政権やら電通やら泥棒の方々。てことで今観るべきはこれだ!とタイトルで選んだ。懐かしい昭和の顔続々登場に胸踊るが、なんといっても三國連太郎に尽きる。『息子』の東北弁親父と『マルサの女2』のエロ悪党と『釣りバカ』のスーさんを混ぜこぜにしたような怪演に今更ながら只者じゃなかったなと痛感。終盤の大円団コメディのあの痛快さは傑作揃いの古き良き昭和邦画でも観たことない感じの古き良きハリウッド感。なのに興行ではコケて、その影響で以後東宝では単純娯楽作ばかりの制作に傾いていったそうだ。あーあせっかく『バイス』とかに匹敵しそうな社会派コメディが花開きそうだったのに。。