misty

左利きの女のmistyのレビュー・感想・評価

左利きの女(1977年製作の映画)
4.0
フローベールの「素朴なひと」が作中に出てくる。大好きな作品なので、この映画を観てさらに相乗効果を受けてしまった。フェリシテの生き様。

『左利きの女』を観ている間、非常に曖昧な安心感に包まれた。電車の音、風が吹く音、砂利を踏み歩く靴の音など、耳触りがよくて、画面構成が正方形に近く、ミニマルな印象などと合わさって、こう評するのは変だが「かわいらしい」作品だと感じた。

主人公マリアンヌは、いつも癖の強い男の子話を聞いている。ちょっとは受け答えするが、マリアンヌは聞く側に回っている。
マリアンヌは、ここぞというときに、必ず右手をつかう。"この女は果たして左利きなのか…?"と思わされるけど笑、「利き手じゃない方」「話す側というより聴く側」というのが、本作の勘所と通じているんじゃないかとは思った。

原作は、図書館で借りるしかないよなー涙

ペーター・ハントケの小説が原作で、監督もハントケである。
原作も読みたいと思ったが、
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