ヌードパズルを作っている所を母親に見つかり、取り上げられた少年は斧で母親を惨殺!40年後、平和な学園で殺しの病が再発した男は美女をチェーンソーで惨殺し、気に入った「部品」で究極の美女パズルを完成させようとする…というストーリー。
ナメクジホラー「スラッグス」や「新リバイアサン/リフト」等のゲテモノホラーを手掛けるファン・ピケール・シモン監督が手掛けたスパニッシュ・スプラッタホラー。ホラーマニアックスのBDで鑑賞。
ヌードパズルを作っている所を毒親気味な母親に見つかり、取り上げられて叱責された少年が斧で何度も母親の頭を殴って殺して死体を解体して血まみれでパズルを完成させようとする冒頭から中々に強烈ですね。子供だったから疑われず逃げ延びた少年が40年後、再び殺しの発作を起こして次々と美女をチェーンソーで切り刻んで気に入った「部品」を持ち帰ってリアル美女パズルを完成させようとします。
見る前はもっとアメリカンなスラッシャーかと思ってましたが、犯人の主観視点で進む映像、黒手袋に黒尽くめの犯人等ジャーロに近い作風でしたね。生徒から貰った16歳の少女の頭蓋骨自慢げに見せてくる教授や大学の体面気にしてとにかく内密にしてくれという学長、ニヤニヤしながらチェーンソーで庭の手入れする庭師などやたら怪しげな人出てくる所や、後半、犯人がアッサリ分る所等もジャーロ的。
そしてジャーロならではという感じで本作の見所はやはりその殺害シーンでしょうね。チェーンソーによる首チョンパや腕切断、胴体切断やウォーターベッドで包丁でメッタ刺しにされて溢れる水と血の中でもがく犠牲者の後頭部から口めがけてナイフ貫通など陰惨で手加減ナシなゴア描写見せてくれます。プール際でバラバラにされた死体やエレベーターの中で両腕切断されて横たわる犠牲者、シャワー室の上半身だけの死体など犠牲者達のむごたらしい姿もインパクト抜群です。吹き上がる血飛沫の量も多い。シャワールームに追い詰められた犠牲者が恐怖のあまり失禁してしまうシーンはリアルだなと思ったらブックレット読んだら実際に失禁したところ再現したみたいですね。犠牲者みんな美人で脱ぎっぷりも良いです。「部品」が集まるにつれてヌードパズルが完成に近づいていく所も作品の意図明確にしてくれてて良いですね。
主人公は結構ヤリチンで、二番目の犠牲者と逢引きしてたり立派に容疑者の一人なんだけど、「彼は顔が広いから」という理由で協力者に抜擢する警察よ。終盤で部下に「容疑者ですよ」と最もな事言われても「彼は顔が広いし有能だから連れていけ」とか頑なに警部主人公使い続けますがどんだけ人材不足なんだ。ヒロインも有名テニスプレーヤーだけど副業で囮捜査など警察の仕事手伝ってますし。
ヒロインがいきなり現れたブルース・リーのそっくりさんなカンフーの先生にいきなり襲われて撃退したら「ジョギングしてたら襲われた」とか言い出して何事もなかったようににこやかに帰っていく所謎過ぎて笑ってしまいました(笑)見学に来てたのを尺稼ぎに出演させたようですね。
事件が解決したと思った直後にいきなり「作品」が登場する所は結構ビックリしましたね。その後のラストは男なら痛み伝わってきますが、唐突だし訳わからな過ぎて爆笑しちゃいました(笑)ヤリチンだったから最後にお仕置きされたのかな?(笑)
「全部見せます」というグロ描写と旺盛すぎるサービス精神に満ちたスプラッターファンなら必見の作品でした。