Takuma

若者のすべてのTakumaのネタバレレビュー・内容・結末

若者のすべて(1960年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

これは面白い…!
往年のマフィア映画でしか味わえないような、長い時間軸の中での重厚な、イタリア家族の物語。

あのGUCCIが復元を支援したよう。
オープニングからデカデカとGUCCIの文字が。

貧しい時代から、徐々に裕福になっていく過程での、映像の質感、撮り方であったり、洋服のテイストの変化がリアルだった。

オムニバス風に5兄弟皆んなが描かれるけれど、やっぱりアランドロンに目がいく。

ヘリンボーンツイードのラグランや、ガンクラブのコート、セーターにデニムにトレンチの肩掛け等々、
アランドロンカッコいいなぁ〜ってなる
スタイルもめちゃくちゃ良い。

兵役が決まってからラストに向かうまでに、顔つきがグッと変わる。
まるで、ゴッドファーザーのアルパチーノのよう

地獄のように頭の悪い次男が、不良と連むなかで、アメリカのロカビリーファッションも見て取れた。

当時、イタリアの50年代〜にもロカビリー文化が入ってきてたのだろうか。

撮り方も、アメリカに近い、"魅せる"印象があり、凄くツボな雰囲気でした。
スコセッシのレイジングブルも影響されてるのかな?似た感覚がありました。

伊米の感覚を、撮り方やファッションにおいて、バランスよく見れる点も好みだった。


そして、ラストのチーロがルーカに送った言葉は、それに尽きるなと深く共感しました。
Takuma

Takuma