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「若者のすべて」に投稿された感想・評価

taxx

taxxの感想・評価

3.4
田舎で生まれ育った男ばかりの5人兄弟と母親が都会へ。迷い惑い生きていく。家族故に愛し合い傷つける。一人の女性にかき乱されっぷりが半端じゃないが、人間くさいとも言える。でもやっぱり次男が流石になあ。
みつば

みつばの感想・評価

3.1
シモーネが本当に人間のクズなんだけど、ロッコの寛大さも次第に甘えのように見えてきてイラつく。
長い割には強烈に印象に残るシーンも私にはなかったし、疲れてしまった。
ツライなぁ…末っ子が幸せになるといいなぁ
アラン・ドロン演じるあまりにも人の良すぎる弟ロッコ、ロッコに全ての尻拭いをさせるばかりか恋人まで辱め奪う兄シモーヌ、シモーヌはこれまで見た映画の中でもとびきりの「人間のくず」(作中字幕より)で、陽性/陰性、有害(攻撃的)/無害(自滅的)という私の考えた軸でも、陰性かつ有害という最悪のくずである(笑)
でも、じゃあその対極にあるアラン・ドロンのロッコが良いのかというと、人間として破綻しているという意味では同じなのかも。彼は聖人だ、自分で身を守れない、と解説する弟チーノ、彼が観客のモヤモヤした気持ちを代弁し、スッキリさせてくれる。人間は悪人のシモーヌでも、善人のロッコ(カインとアベル?)でもなく、その間に居る、チーノを目指すべきなのだろう。
ゐ

ゐの感想・評価

4.5

このレビューはネタバレを含みます

はじめ重厚なイメージと違い 
ニノロータの軽やかな曲とともに軽やか
キャストや画作りに嘘っぽいところが感じたが
進むにつれヴィスコンティらしい濃厚な人間関係が形成されながら
全てが計算の上の演出と思い知らされる
着目点、個性、哲学が凄い
関係ないけどなんでシトロエンだったんだろう
カツマ

カツマの感想・評価

4.2
この世の中とは優しく寛大な人間を不幸のどん底へと突き落とす、血も涙もない場所なのか。美しい涙の結晶は誰も救うこともできずに、ほろ苦い若者たちのレクイエムが延々と奏でられるばかりだ。南北イタリアの格差と社会にはびこる閉塞感を、5人の兄弟それぞれの視点から描き出し、都会に溶け込めない南イタリア人の悲哀をも克明に映し出してみせた。若きアランドロンの瞳からポロポロと零れ落ちる涙の雫は、まるで宝石のように美しく、透き通るほどに悲しかった。

イタリア南部の貧しい故郷から北イタリアのミラノへと移住してきたパロンディ家。
ミラノ在住の長男ヴィンチェンツィオを加え、何とかアパートを借り、母1人男兄弟5人で住まうことになった。次男のシモーネ、三男のロッコは拳闘(ボクシング)に出会い、次第にのめり込んでいく。勤勉な四男のチーロ、まだ小さい五男のルッカはまだ働きに出る歳ではない。そんな家族のもとへ、後に彼らの運命を左右することになる女性ナディアが現れる。彼女の登場で運命の歯車はあらぬ方向へと動き出していく。

ルキノ・ヴィスコンティはモノクロの影の部分を写真のように切り取り、不安に満ちた映像世界を作り上げた。なかでも教会の屋上での恋人達のシーンでは、まるで運命の流転を神が見下ろすかのようなカットが魅力的だ。
『ロッコと兄弟達』というタイトルの通り、最も重要なキャラクターは三男のロッコ。そして凄まじい勢いで堕落していく次男のシモーネ、彼を惑わすファムファタールことナディア。この3人のボタンの掛け違いは負のスパイラルを巻き起こし、物語を戯曲のように美しく崩壊させていく。180分弱と長いが無駄なシーンは皆無。最後まで集中して鑑賞することができました。
otom

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4.8
ヴィスコンティ流のカラマーゾフの兄弟と云ったところ。アラン•ドロン=アリョーシャな感じ。テーマの根底は通ずるものの、ドストエフスキー的なものをそのままやらずに、しっかりとドラマチックに仕上げてあると云うのが素晴らしい。傑作。
YY

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4.5
おもしろい。
冒頭、ミラノに着き、寝ている母親を起こし汽車を降りたが、迎えに来ていない長男、次男がその長男を探すために家族から離れる、その時の次男の思いつめたような何かを感じたような表情、遠くへ行かないでと言う母親、そして次男と残された家族との間に立ち込めてくる白い煙。シオーネの凄みを感じる表情が異様な緊迫感を生んでいてすごく覚えている。物語を予感させるとても良い冒頭だと思う。
みんな不幸だ、長男はなにもしない、家族を楯に、自ら縛られて、次男と三男は言わずもがな、四男はまともかと思っていたけれどラストで、同じ制服の群れへと混じって行く、故郷を出て逃れたかった服従と奉仕の生活、ただ、この話の唯一の希望は五男。彼がいることで僅かに希望が見える。幾度となく兄弟との間の伝達をして、平等に関係をとり結んでいた彼が帰郷という希望を繋ぐ。大通りを弾みながら歩き去っていくラストシーンは、幸福を願わずにはいられない。
chimu

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4.0

このレビューはネタバレを含みます

みんな誰だってこうなるかもしれない、と思う

アランドロンが横になったときのショットが、とても美しかった。
yadakor

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2.0
山猫、ベニスしかみてないんだけど、これらの作品は色づかいが結構好きなんだよなあ
よって白黒になるとうーん、長尺だけが目立つような、、
つかフランス人って結構イタリア映画出てるし、イタリア語喋れるの多いんだな
昔は結構好きな映画だったのに、嗜好が変わってから再び見るとそこまで良いとは思えなかった。

基本的にネオレアリズモな演出で人間描写をメインに映した映画だけど、人物の影のつけ方とかのっぺりしすぎていて全然琴線に触れず、大聖堂からの眺めが良いシーンや霧がかかった公園のシーンみたく自然が映えるようなものくらいしか映像として良いと思えるシーンが無く、3時間が結構長く感じられた。

人間関係に目が行くような人ならこの映画も悪くないだろうし、実際昔の自分はそう感じたのだけど、光の当たり方とか物の映し方とかを重視する今の自分にはピンと来るものが少ししかなく、その変化を成長と思うとともにかつてあった感覚を減じてしまったことへの若干の寂しさも抱いてしまう。
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