極限水域と限界戦線、どちらもなかなか敷居が高い。まずは限界戦線からチャレンジ。
ベラルーシでの鉄橋争奪戦をモチーフにしたとの事で、戦史アクション。
ドイツの降下猟兵部隊の成りすまし作戦を相手に、装甲列車を守り抜く囚人兵と仲間たち。
装甲列車が活躍するというのが、そもそも無理筋じゃないかって気はする。
西側映画のノリで作ってみた、がカタチになってきた頃の制作らしい空気で、キャラ造形が分かり易く、それなりに面白かった。
特徴的なポイントは、独ソ両サイドに、設定が面倒な悪役がいる事で、
ドイツ将校は、怒りに任せてドイツ兵撃つし、かたやソビエト政治将校は、ドイツ側に味方を明け渡す。
この2人とメインキャラのからみが見どころ。
ソビエト士官に堂々成りすましたドイツ将校が、あっさり裏切り者を取り込み、主人公達と対峙するってトコロは、思いっきりロシア。
人民の敵VS第五列じゃあないか、と思う。
ナチスや、ドイツ人より悪いのは、スパイと裏切り者。
ウン、ウン、そこなんだね!。
戦争アクションではあるが、そっちの味付けの方が香ばしく、その辺を味わうのが妥当かと。
まぁ、ソビエト舞台で「洋画」の表現をするってのも、充分に過去の捏造が発生するので、その辺りも楽しみにしながら観たんだが、そっちは控え目だった。
真面目に作っているのかも知れない。
劇場版と、4話ドラマ版、6話拡張版の3つのバージョンがあるらしい。
それぞれのキャラクターをメインにしたエピソードがあるはずだし、観たい気もするが、なんせロシアのサイトでしか見れず、さすがに手が出ない。
楽しもう、と言う意思でみる一本だが、二周目はしっかり楽しめた。
ソビエト時代の人民の敵、の名誉回復と、ドイツ罵倒の軽減も含まれているので、まぁ、良いんじゃない?。
ソビエトプロパガンダ映画から、現ロシアのプロパガンダ映画への変化が、見えて来るかも、だねー。