密告者である青年と刑事の織り成すドラマ。
「インファナル・アフェア」の例を出すまでもないが、こういう設定は緊張感を醸し出す分には格好の題材である。
ただ人物関係が上手く整理できていないのか。イマイチこの世界観に呑めり込まなかった。
ニコラス・ツェーはどうしても軽いイメージしか与えてくれないのが気に掛かるが、グイ・ルンメイは始めて見たが印象に残る役を演じていた。
中盤から終盤は急にバイオレンス度が高くなり、流血必至な逃亡劇が繰り広げられる。
ただこれも美学がないというか、集団リンチみたいな暴行の連続なだけが気に掛かる。
こういう系統の香港作品は好きなはずだが、演出が悪かったのか残念。