工場に吸い込まれるように労働者達はタイムカードを押し、流れるベルトコンベアに生気を無くしたように無言で作業に勤しむ。
チャップリンの『モダン・タイムス』と類似するシーンが多々ある、この『自由を我等に』。
チャップリンがパクったかどうかは知らないが、産業革命後の大量生産時代に翻弄される人々を描きたかった思いは同じだろう。
少なくてもルネ・クレールの影響をチャップリンが受けた事は確かだろう。
『モダン・タイムス』の名シーンの1つであるラストシーンは、あまりにも酷似しすぎ。
ただ映画としては『モダン・タイムス』の方がコメディ色を強く出し見やすく、結果的にはルネ・クレールもチャップリンを認めざるをえない状況になる。
そのまま持って来たような悪意をもったパクりは問題だが、優れたモノを敬意を評して再現することは良しとしたい。
そもそも人は必ず何らかの影響を受けて行きており、それが人間形成を作り上げ様々な発言や物作りにも反映する。
完全にゼロから作り上げたモノなど、この世には存在しない..★,