宙2秒

悪魔の棲む家の宙2秒のレビュー・感想・評価

悪魔の棲む家(2005年製作の映画)
3.4
じつは映画化された作品数はエクソシストやオーメンを凌ぐ人気ホラー。
79年の第一作は子供の頃にTVで見たが、たぶん他の映画と混同しているせいで、スーパー恐ろしい記憶になっている。
今ではラッツ一家の28日間の事件自体が金儲けのためのでっち上げとされ、映画も地味と評されているので、死霊館のヒットがなければ注目されることはなかっただろう。
そのリメイク作品となる本作だが、なかなか面白かった。
幽霊が直接人を殺めるわけではなく、一人の男性が狂っていき家族を手にかけようとする展開こそが、この作品最大の魅力だといえるだろう。
その点が「地味」といえるのかもしれないが、その分「現実味」があるともいえる。
しかし、屋敷が実際よりデカくなってねえか?後ろから見たら全然違う建物のようだし、あのシミュラクラな窓の部分が屋敷の一部にしか過ぎず、包み込むようなシンメトリーさが希薄だ。
単に大きな屋敷なら何が棲んでてもおかしくないが、シンメトリー構造が生み出すトリックアート感がミステリアスさを引き立てていただけに、空間のもたらす恐怖がまるきし描かれていないのは残念である。
それに先住民の呪いというオチはアレだよね。アメリカだと遡ってもそれしかないからなあ…
宙2秒

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