垂直落下式サミング

ジュラシック・アマゾネスの垂直落下式サミングのレビュー・感想・評価

ジュラシック・アマゾネス(1994年製作の映画)
3.5
女人部族アマゾネスVS恐竜。
ヒット作『ジュラシックパーク』に便乗した映画であり、恐竜が流行ってんだったらそれにエロを足してみようという至極明快な発想で作られた作品である。
両の腕を縛られた女がボディペイントをした女呪術師にビキニを剥ぎ取られる場面で映画がはじまる。ここで本作は「巨乳美女を裸にする」ための映画であり、それ以上でも以下でもない映画だということが明示されるため、たとえ演技がクソでも、ストーリーがつまらなくても、腹も立たない。身の丈を知った作品であるといえる。
ストーリーは、女だらけの島に軍隊が上陸し、男を知らないアマゾネスと軍人との交流のようなものが主に描かれており、やたらとカップルが成立するエロ同人のような内容。
『ダイナソークライシス』から幾度となく使い回されている巨大な恐竜のぬいぐるみには実際に巨大なモノを動かしているからこそ出せる実在感があり、シリーズの花形役者としてさすがの風格である。
ストーリーとしては、案の定最後に女人部族の在り方を否定してしまうのが気に食わないし、アマゾネスたちは文明社会から隔絶された生活をしていたわりには流暢な英語を話すし、どころか現代的な価値観をすんなりと受け入れていくので、まあそれなりって感じのユルさ。
恐竜の大道具やストップモーションアニメなど、今ではみることが珍しくなったCGが一般化する以前の映像表現は一見の価値はある。