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輝け!ミス・ヤング・アメリカ
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『輝け!ミス・ヤング・アメリカ』に投稿された感想・評価

良かった。奇しくも『ナッシュビル』と同年に作られた、美人コンテストの表方裏方が入り交じるあまりにもアルトマンっぽい群像劇。それぞれの人生が浮かび上がっては消えていく感じは、かなりの好み。場面ごとにキャストが自由に喋り、動き、出来事が起こる。それをキャメラが切り取り、また次の場面へと繋がっていく。そうした断片的な「物語」がパズルのピースのように少しずつ組み合わされ、やがてコンテストという一つの場を中心に、その町と人々、ひいてはアメリカそのものの輪郭がうっすらと見えてくる(どこかワイズマン的でもある)。
コンテスト出場者の女性を何人かフィーチャーしながら、最後に優勝するのは、それまでほとんど映らずにいた何者かも分からない人物という皮肉。虚栄と競争によって成り立つコンテストそのものと、その向こう側にある陽炎のようなアメリカ。笑顔、健全さ、成功、幸福など見栄えの良さをステージに並べながら、その裏では欲望や性、うんざりとした虚無、やり場のない暴力が潜み、蠢いている。その空っぽさも含めた「見せかけのアメリカ」を、美人コンテストを通して、あくまでユーモアを失わずに映しているのが見事。
中心にいるのは審査委員長のブルース・ダーン。コンテストには誰より熱心で、典型的なアメリカンな前向きさを体現している男だが、実際は田舎町でキャンピングカー販売店を営む一人の中年。親友の夫婦関係や発砲騒ぎに巻き込まれていくうちに、その楽天的な価値観も少しずつ崩れていき、己の人生や存在意義まで揺らいでいく。
人前で見せる表面と、一生活者としての内側の顔。その両方から人物を多面的に映していくが、そこに分かりやすい結論めいたものはなく、勝者も敗者も祭りが終われば、またそれぞれの日常へと帰っていく。ラストが、脇の脇でしかなかった警官のカットで終わるのも最高。マイケル・リッチーのベストだと思う。
ENDO
4.2
カリフォルニア州サンタローザで行われるミスコン。参加する女の子達の個性を掘り下げることよりも地元の名士ブルース・ダーンと友人であるアル中のニコラス・プライアーとその妻バーバラ・フェルドンの関係性が描かれる。地方で燻ってダメになっていく感覚がミスコンの上辺だけの輝きにいちいち水を差す。exhausted roosters(疲れた雄鶏)とかいうKKKと見紛うばかりの白シーツオッサン青年団に入団するための通過儀礼は鶏のケツを舐めること。プライアーはただでさえ鬱気味なのにキモい儀式にうんざりして帰るとバーバラはミスコンの準備で忙しくまた痴話喧嘩。銃を持ち出し刃傷沙汰に。虚飾に縁取られた世界に見つめ返されたダーンは気もそぞろのまま最終審査を迎える。誰もいなくなった退役軍人記念講堂で海兵隊に自分の兵役について挨拶するも下世話な会話で中断。審査発表はカメラが映さなかった知らない人たちがどんどん入賞していくので虚しさの極み。端役すぎる若き日のメラニー・グリフィスのパンチラ。アネット・オトゥールのパンツの刺繍が日めくりカレンダーのように1週間を刻んでいく。アメリカの光と影が強烈に入れ替わる傑作コメディ。自作字幕!
撮影コンラッド・ホール。やたらとニューシネマっぽい感じ。アメリカのミスコンをテーマにした映画だが、アメリカの闇みたいな部分を撮りたいんだろなと。ちとテーマ主義的すぎる感じする。