このレビューはネタバレを含みます
“フレンチ・コネクション"、それはフランスとアメリカを結ぶ麻薬密輸ルート。マルセイユからニューヨークへ密輸される3200 万ドルのヘロインをめぐって、NY市警の敏腕刑事ポパイこと、ドイル刑事と相棒ラソー刑事が、国際麻薬シンジケートの 黒幕を追い詰める...。
ジーン・ハックマン演じるポパイの荒っぽさと執念、不屈の精神が凄まじいと思った。シャルニエを尾行するもグランドセントラルで電車に乗ったり降りたり、売店でグレープを買ってやり過ごしたり、結局は撒かれてポパイがビッチと叫びシャルニエ が手を振るシーンは笑ってしまう。
通りかかった車を止め、「警察だ、貸せ!」と半ば強引に奪い、降ろされた運転手が「ひでえな」と呟くシーンはポパイの 強引な手段を一言で表した、観る者も納得してしまう的確な表現だった笑。その後の電車との高架下でのカーチェイス シーンは激しく、ポパイはずっとクラクションを鳴らしているし車はボコボコ。撮影も実にリアルで車やポパイの鬼の形相は 時にフレームからはみ出るし、猛スピードで逆走するシーンには迫力満点。
ラストは車を解体して発見したヘロインをわざと戻し、そのまま取引に向かわせる。取引現場で全員逮捕しようとするも シャルニエにまたも裏をかかれて逃亡。ポパイはそれを追いかけるが、結局取り逃がしてしまう。 「足指こすり罪で逮捕する」の何だか分からないイチャモンみたいなセリフ、逮捕も荒々しくて良いし、麻薬組織壊滅に 執念を燃やす刑事たちの決死の捜査を描いたサスペンス・アクションを観た。