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ピーター・パンのKUBOのレビュー・感想・評価

ピーター・パン(1953年製作の映画)
5.0
「ファンタジースプリングス」へ行く前に気分を上げようと、関連ディズニー作品を鑑賞。

まずは言わずと知れた名作『ピーターパン』。

何度も見てるような気がするけど、きちんと全編通して見るのは本当に久しぶり。

1953年作品ということだが、古さを感じさせるのはアニメーションではなくて、当時の吹き替え音声だったりする。かつての吹替をリスペクトはするものの、そろそろ今と同レベルの新しい吹替版を作ってもよいのでは?

冒頭のダーリング家のパパから、フック船長まで、カッコいいピーターパンというよりチャプリンのスラップスティック・コメディのような思わず笑ってしまうアクションが続く。

大まかに振り返れば少年少女の夢の世界ということで、ビッグベンをバックにロンドンの空を飛ぶようなファンタジーな世界が印象的だが、全編を通してコミカルなシーンが多い。ミスター・スミー、最高だし(笑)。

冒頭の「大人になりたくないの」というウェンディの言葉は「ピーターパンシンドローム」なんて言葉も生んだが、「女は◯◯だ」「女は◯◯だ」と言われ続けるシーンではウェンディは「女性の役割」というものを定義づける旧来の社会通念へのアンチテーゼでもある。1953年って日本で言えば昭和28年! ディズニーが昔から進歩的だったのがよくわかる。

「インディアン」という概念はジョン・ウェイン全盛の当時は開拓者の「敵」って概念だったろうけど、ネバーランドではインディアンとは呼ばれても彼らはピーターパンの「仲間」。この辺もたいへん興味深い。

さすがの名作だけに、改めての鑑賞でも大いに楽しめた。

『ピーターパン』のTDLのアトラクションは長い間楽しませてもらったが、あの『ピーターパン』の世界をもっと現代のテクノロジーで再現できないのかとずっと思ってたから、「ファンタジースプリングス」の「ピーターパンのネバーランド」はとっても楽しみ。きっとあの世界がリアルに再現されているんだろうな〜。今からワクワク!

評価はこの歴史的な作品にリスペクトして★5つです。
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