ハレルヤ

ワイルド・アット・ハートのハレルヤのレビュー・感想・評価

ワイルド・アット・ハート(1990年製作の映画)
3.7
刑務所から出所した主人公のセイラー。恋人のルーラとあてもない逃避行へと出発する。2人の交際に反対するルーラの母親は、セイラーを憎んでいて殺し屋などの刺客を送り込む物語。

一概にロードムービーと言っても何かちょっと違う気がするし、アクションとも違うし、サスペンスとも違うし、ドラマとも違う。まさしくデヴィッド・リンチの映画というカテゴリーでしょう。

タイトルのごとく、まさにワイルドで独特な映像センスにバイオレンスとエロ描写を容赦なく放り込んできます。登場人物たちも癖がありまくり。ニコラス・ケイジ、ローラ・ダーン、ウィレム・デフォー、ハリー・ディーン・スタントンなど誰もが印象強い演技を見せてくれます。

本作のポイントはやはりダイアン・ラッド。あの狂気に満ちたブッ飛んだ演技には圧倒されましたし、アカデミー賞ノミネートも納得。実の娘ローラ・ダーンとの親子共演にも注目です。

当然好みが露骨に分かれる作品ですし、この作風を受け入れれるかどうかで評価も大きく変わります。逃避行を扱った映画でも本作のような作品は、デヴィッド・リンチ以外ではなかなか出来ないでしょう。
ハレルヤ

ハレルヤ