秘技､ 五点掌爆心拳！
こういうの嫌いじゃないなぁ。
｢燃えよドラゴン｣の主人公を女性に置きかえただけのバッタもん映画ですが。

しかもこの女ドラゴン ( ジーニー・ベル ＝ アフリカン･アメリカン初のプレイメイト！) は、肝心のカンフーアクションがまるでダメ。

見るからに屈強な悪漢たちに勝てるはずのない闘いを挑んでは、絶体絶命のピンチを自ら招いてしまいます。(笑)

ところがこのお姉さん、顔が映らないカメラアングルに切り替わったとたんになぜか｢超人的な戦闘スキル｣を発揮して、対戦相手を次々に葬ってしまうのでした。

しょーもないB級未満のアクション映画だけど、ジーニーの美しさ＋安いけど味のあるファンキーな劇伴＋香港のエキゾチックなロケーションのお陰で最後まで飽きさせません。

ところで｢キル･ビル２｣でブラックマンバがビルにブチかました必殺技は、この映画と関係あるのかな？

• #タラちゃんの素♪
• #こんなところにディックミラー♪

Youtubeの映画チャンネルCult Cinema Classicsでも鑑賞可能な、行方不明になった兄を探して香港までやってきた女性の活躍を描いたロジャー・コーマン製作のブラックスプロイテーション。コーマン作品にお馴染みの俳優ディック・ミラーも脚本に参加し、主演のジーン・ベルは1969年のプレイメイトで81歳になった現在もAnnie Jeanie Judisという名前でアスリート系インスタグラマーとして活動（！）

当時流行りだったブラックスプロイテーションとカンフー映画を組み合わせたような今作、京劇のパフォーマンスと格闘がクロスカッティングし、役者の叫び声と飛行機の轟音が重なるオープニングがまず格好良い。主人公を演じるジーン・ベルは70年代の黒人女性スターの代表格、パム・グリアとはまた違うクールビューティーな魅力がありトップレス姿も披露してくれますがまさかのぼかし有り（笑）。

この手の作品の売りの一つがオミットされてるのは残念ですし、格闘シーンでは彼女の顔が見えにくい時にやたらと俊敏になるのはちょっと笑っちゃいますが兄を殺した人物の正体は人間関係故少し切なくもあり。

また、当たった衝撃で墓石が吹っ飛ぶ中盤の墓場でのキャットファイトや男を2階から突き落とすも何故か自分も悲鳴をあげて一緒に落っこちる女、牢屋に入れられるもお祭りパレード中に仲間がどさくさに紛れ獅子舞に隠れて救出＆脱獄後今度は二人で獅子舞に隠れるもすぐバレる、体を貫通する拳といったユーモラスなケレン味ある演出や展開の数々は流石コーマン製作という感じでチープな作風を覚悟のうえで観ればなかなか楽しい作品でした。

TNT ジャクソン (1974)
https://youtu.be/6xq4cWDmU2Y?si=PH1wpo6WVsddCxLw

• #ジャケ写登録ありがとうございました

1974年公開。R.コーマン印のカンフー・ブラックスプロイテーション。前年公開の『燃えよドラゴン』のチープなパチモン系。一番のストロングポイントは主演ジーン・ベルの美貌で、アフリカン・アメリカン初のプレイメイトだけあって、ルックスが洗練されているうえに脱ぎっぷりも立派。大きなアフロヘアがイカす。ただ悲しいかな、彼女は演技とアクションが全くイケてない。TNTというBadass感あふれるキャラクター名とは裏腹に、肝心のカンフーファイトが絵に描いたようなへっぴり腰で凄味ゼロ、あまりの運動音痴っぷりについ笑ってしまう。んだけど、マニアにとっては逆にそんなところも本作の妙味のひとつであると言える。彼女のスタントダブルの身体能力が高過ぎるのもコントの様で面白い。パンイチ・トップレスのTNTがチンピラ集団を相手に狭く暗い部屋で闘うシーンは、彼女とチンピラたちが交互に電灯のヒモを引っ張って灯りを消したり点けたりして笑わせてくれる。グルーヴィな劇伴もなかなか味わい深く、低予算B級アクション映画のファンであれば楽しめる小品だと思う。72分。