rage30

デッド・カーム/戦慄の航海のrage30のネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

クルージング中に謎の男を助ける夫婦の話。

ヨットに殺人鬼と妻が残され、夫は難破船に取り残されてしまう…という設定は興味深く、この夫婦がどう協力して危機を乗り越えるのか、ワクワクしながら見ていました。

ところが、2人が協力する様な展開はほとんどなく、妻が自力で殺人鬼と戦う話になっていくんですよね。
特に夫側は排水作業ばっかで、まったく事態の進展が見れなかったのは残念な部分。
船を修復して妻を追いかけるなり、殺人鬼の正体を探るミステリーなり、もうちょっと夫側の描写でも楽しませて欲しかったです。

一方の妻側に関しても、殺人鬼にレイプされちゃダメだと思うんですよ。
そこをギリギリでかわしながら、裏をかくからスリルがあるわけで、途中でレイプされてしまうと興醒めしてしまうというか…。
レイプされたからこそ、妻の暴力が目覚めたという見方も出来ますが、それにしても、こんな事件があった直後にクルージングをのん気に再開しているのも理解に苦しむところで。
レイプという暴力を軽く扱い過ぎなんじゃないかと思いました。

そんなわけで、個人的には肩透かしなB級ジャンル映画という感じでしたが、それでもキャリア初期の若き二コール・キッドマンを見れたのは良かったかな。
トムクルは本作を見て彼女をフックアップしたそうですが、あの体当たりな演技を見れば、それも納得というか、後の大女優の片鱗を感じさせる熱演でしたね。
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