排路

ヒッチコックのゆすりの排路のネタバレレビュー・内容・結末

ヒッチコックのゆすり(1929年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ゆすりの人がお店に来たとき、真犯人が自分のフィアンセだと知ってる刑事が必死に彼女を擁護しようとしているのを見て、アリスが罪悪感に苛まれたような表情が、自分が犯人って知ってるのに庇ってくれてることと自分が若い男と不倫してたのを知ってるのに庇ってくれてるの両方に見えて素晴らしいと思ったけど、サイコもそうだったように男と女のトラブルは殺人事件や金銭トラブルに凌駕され、なかったことのようにされどうやら登場人物たちも気にしていないよう。故に大英博物館内の逃走劇にアリスが挿入されるのは彼女の罪悪感、濡れ衣をきさせている罪悪感だけだけどまあそっちの方が不倫よりインパクトがあるように作り込まれているからしゃあないんだと思う。個人的により見ていてハラハラするのは事件的な問題と男女の問題が拮抗している『情事』の方。
ラストの笑い合うシーンも男は何故笑えるのか意味不明で正気の沙汰ではない。それに割とご都合主義なところがあって男女の問題を頭から失くそうとしているように見えた、あの男が前科者じゃなかったらどうなっていたことか。。。
でもギャグは面白かった、画家の下の住人のおばちゃんは昨夜10時に寝たらしいし、小さい字は老眼鏡がないと見えない。そういうところに時間かけるヒッチコックは好き。
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