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テナント/恐怖を借りた男のhrt2308のレビュー・感想・評価

テナント/恐怖を借りた男(1976年製作の映画)
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ロマン・ポランスキーの1976年作サイコ・サスペンス。日本で公開されていると思ったが未公開とのこと。初鑑賞。

パリ、ポーランド出身のトレルコフスキー(R・ポランスキー)は古いアパートに部屋を借りる。この部屋の前の借り主のシモーヌは窓から投身自殺した女性だった、、、。

管理人(シェリー・ウィンタース)は自殺の場所をことさら見せようとしたり、大家のズィー(メルヴィン・ダグラス)は物音を出さないように細かく注意する。住人も騒音を出す住人を追い出すための署名を求めてくるディオズ夫人(ジョー・ヴァン・フリート)、騒音を出していると疑いをかけられている、足に障害を持つ娘を持つガデリアン夫人(リラ・ケドロヴァ)といろいろな人が住んでいる。

アパートの住人が皆一風変わってる人ばかり。建物そのものもトイレは遠く、いつもその窓に人がいてトレルコフスキーの部屋を見ていて不気味。まるで、「ローズマリーの赤ちゃん」のアパートだ。

部屋を歩くと、ことさらギシギシと音がなり、すぐ苦情が来る。彼の友人たちは引っ越し祝いのパーティで平気で彼の部屋で大騒ぎする。トレルコフスキーは神経をすり減らす。自殺したシモーヌの友人ステラ(イザベル・アジャーニ)と知り合い、会うことだけが彼の慰めだ。

トレルコフスキーの周辺では妙な事が続き、周りの人間がぐるになっているような思いにかられ、徐々に精神的に消耗していく。ついに彼は部屋に残っていたシモーヌの化粧品や服装を身にまといカツラを購入し女装を始め、妄想が現実を犯し始めていく。

ポランスキーの女装が変に似合ってておかしい。ナイフを持っている姿はもう「サイコ」だ。クライマックスはポランスキーのワンマンショーだ。

観ながら気づいて調べたら、アパートに住んでる4人がアカデミー賞を取ってる。このアパート皆名優ぞろいだった。

トレルコフスキーとステラが入った映画館で「燃えよドラゴン」が上映されていた。
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