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テナント/恐怖を借りた男のSCALAのレビュー・感想・評価

テナント/恐怖を借りた男(1976年製作の映画)
4.5
事故物件


ロマン・ポランスキー監督が自ら主演と脚本を務めて撮りあげたフランス産の不条理サイコサスペンス、、、


不穏なオープニングで幕を上げる物語。

飛び降り自殺を図った前の住人女性のお見舞いに行くほど真面目で律儀な男が、部屋に越してから徐々にとり憑かれるように変貌し狂っていく姿はまさに狂気の沙汰。

どちらかというとホラーというよりは異常心理スリラーといった感じ。

最上級クラスの被害妄想に囚われ倒錯してしまう終盤は、精神異常者から見える世界を垣間見れたような気がした。

あの部屋に住んだ者はみな同じ運命を辿るのだろうか。

ジャケットとタイトルも好き。


"俺はシモーヌじゃない、トレルコフスキーだ"
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