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マルコムXのbibooのネタバレレビュー・内容・結末

マルコムX(1992年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

マルコムXが言ってること結構キツイけど大丈夫そ?逆に白人差別してね?と思いながら見ていたけど、最後まで見てくと命を捧げる思いで慕った師のことも自分自身のこともちゃんと疑い勉強する人だったんだろうなと思えたし、言葉が過激だったから反対にその語気に掻き立てられた輩がいっぱいいちゃったんだろうなと…
長い差別の歴史と父親殺害の件を知ると言葉が過激にならざるを得なかった理由もわかる気がするし…

彼の人生を3時間かけてじっくり見たことで、1人のリーダーの話というよりもだんだん1人の人間として見えてきて、ラストは胸をえぐられる思いだった。

今作で見てる限りの印象だと、誤ちはちゃんと訂正し闘いをやめなかった人だったんだろうなと、守るものの為なら率先して前に出ることもいとわない、真面目で真っ直ぐで信じたことは貫く人だったんだろうなと思った。彼の人生に沿って、当時あった史実もなんとなく知られるけど、本作はどっちかと言うとマルコムXという人間を見る映画という感じ。事前に公民権運動とかについてWikiとかで読んでるとより話が入ってきやすい。

当時のテレビやカメラ画質の再現をしているカットがちょこちょこ差し込まれるから、だんだんデンゼル・ワシントンが本物のマルコムに見えてくる。

言うて92年の映画だから価値観とかに対して若干の時代を感じる表現があるかなと危惧してたんだけど、ちゃんと丁寧に作られていて、イスラム教の学びが深くなるにつれて人類愛みたいなところに向かうマルコムの描写が良かったと思う。
「自由と 生きる権利、幸せを追求する権利」を私も人間として生まれたから守っていきたいと強く拳を突き上げるような気持ちにさせられた。
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