tacky

ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生のtackyのレビュー・感想・評価

3.5
全てのゾンビ映画の原点。何故かしら観逃していたので初鑑賞した。

確かに、この時点でお約束は全て完成されているし、一番のテーマである「実は人間が、一番醜悪で恐ろしい。」も描かれている。
ただ一点「愛する人や身内が感染した時に、非情になれるのか?」は、後々のフォロワーが描いていくので、この時点では、ただ抵抗できない、に留めている。

しかし、今日のホラーを観慣れた身としては、やはり古いので、立て籠もってからのテンポが悪すぎて、それで無くても自主映画に毛が生えた程度の作品が、より冗長に感じてしまった。
怖さも今日のレベルでは、もう一つだった。

それでも、次作の「ゾンビ」と同じく、映画史に燦然と輝く作品であるのは、間違いない。

特に、ラストのペシミスチックな終わり方は、後味の悪さを引きずり、KKKなどのアメリカ白人主義の自警団を思わせて、非常に暗示的で素晴らしかった。
tacky

tacky