tackyさんの映画レビュー・感想・評価

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カウボーイ(1958年製作の映画)

4.0

ホテルマンの若者が、一人前の「カウボーイ」になるまでを描いた、実話が原作の作品である。
黒澤明あたりがお得意の、老練な漢が未熟な若者を鍛えて、一人前にする感動作だった。

カウボーイは、その独特のスタ
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悪霊島(1981年製作の映画)

2.0

篠田正浩の日本の封建主義の批判。
犯人と被害者を並行移動で捉える演出。
宮川一夫の、島と海の光、森林の影、を意識した素晴らしいカメラワーク。
芸術作品なら素晴らしいのだが、金田一映画としては、とでもお
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金田一耕助の冒険(1979年製作の映画)

1.0

こりゃダメだ。
「ケンタッキー・フライド・ムービー」に影響を受けたらしいが、本家と違って全然面白くないパロディ映画である。「スターウォーズ」、「八甲田山」、「人間の証明」などのパロディが意味がない。笑
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劇場版ブルーロック –EPISODE 凪(2024年製作の映画)

3.8

日本をサッカーワールドカップで優勝させるには、スーパーFWの育成しか無い。
サッカー+イカゲーム。負ければ一生日本代表になれない過酷な戦闘の中、最後の一人になるのは誰か?

主人公を凪にして、その視点
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ヘカテ(1982年製作の映画)

1.0

やっと観られたのだが、期待度が高すぎた。途中、睡魔に襲われる事2回だった。

フランス人スケベ・エリート官僚が、アメリカ人のツンデレ人妻に溺れ、振り回されるだけの話。大した展開も無い。
売りの、ハリウ
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江戸川乱歩の 陰獣(1977年製作の映画)

3.0

いつもの任侠作品の加藤泰のキレが無い。
ローアングルの多様などの特徴は活かされているものの、やはり乱歩モノは畑違いみたいである。

SMが主題の原作なので、映像化し易いのか、TVや映画でも10作品ほど
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Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼(2007年製作の映画)

2.8

ケヴィン・コスナーが、表は社会的に成功し、人々に愛される社長と、裏は二重人格のサイコキラーという「完璧なる殺人鬼」を演じた作品。
そもそも、タイトル以上のオチも何も無いのが残念である。

何処か完璧な
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愛しのタチアナ(1994年製作の映画)

2.2

いい歳こいたオッサン二人が、外国籍のオバハン二人連れに逆ナンされて、帰る港まで送らされる、ロードムービー。

ロッカー気取りなので、芯が通っているかと思いきや、一人はアル中、もう一人はカフェイン中毒で
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Winny(2023年製作の映画)

4.5

「私がこのナイフで貴方を刺したら、このナイフの製造者を訴えますか?」

元々、欠陥だらけだった「Winny裁判」。
しかし、一審は何と150万円の有罪刑。最高裁て無罪判決が出るまで、7年もかかった。金
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生きる LIVING(2022年製作の映画)

4.5

ご存じ黒澤明の「生きる」が原作のリメイク。本家にとでもリスペクトしているのが分かるので、好感度の高い作品である。

本家は、世界的な名作であり、黒澤明の作品群の中でも一二を争う作品なので、非常に大変だ
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ゆらり(2017年製作の映画)

3.0

現在、未来、過去という順番での、民宿「赤木箱」の人々をめぐる家族の物語。

それなりに一話づつ、繋がりも大切に守って、感動するドラマを観せてくれるのだが、突然三話からのタイムリープで、展開が変わる。
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コラテラル(2004年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

「親は自分の欠点を子供の中に見い出して、その欠点をとがめるんだよ。」
トム・クルーズの言葉が、この人がどんな人生を歩んできたかを想像させる。

金と仕事以外には、何の関心も無く、感情が無い。
しかし、
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君が生きた証(2014年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

私の大好きな俳優、ウィリアム・メイシーの監督作品という事で、期待して観た。

途中まで被害者側の話だと思わせ、墓の落書きで「えっ」と思わせる演出には、ビックリした。(最初から少し反則気味だが)

こち
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ノックは無用(1952年製作の映画)

3.5

完全にいつものモンロー主演映画のように、コメディだと持って観たら、ソフトながら、かなりサイコホラーであった。

大ブレイクする前のモンローとはいえ、やはり美しく、危ないキャラも上手く演じていたと思う。
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神阪四郎の犯罪(1956年製作の映画)

4.0

戦後初の法廷サスペンス。

「神阪四郎」に対する証言が、出てくる証人全てで違うと言う、所謂「藪の中」物語である。
人は保身の為に、自分に有利な証言しか、しない。よって真実は絶対語られないとする本論を、
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虹男(1949年製作の映画)

3.5

日本映画史上、初のパートカラー作品。
(ただ幻覚症状の虹色のアニメが、2回ほど出てくるだけだが)
カルト的な扱いをされているが、それなりに楽しめた。

ただの豪邸内の心理サスペンスで、ぽぽ舞台的な限ら
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ラストマイル(2024年製作の映画)

4.5

ラストマイル=お客様に荷物が到着する最後の接点。

サスペンス映画としても素晴らしいが、今問題になっている、我が国の物流業界の最後の接点「ラストマイル」を中心に据えた、社会派作品としても観ごたえがあっ
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七つの顔(1946年製作の映画)

4.0

戦後GHQのお達しのせいで、一切チャンバラが撮れなくなった為、時代劇スターの片岡千恵蔵をどう活かすかが、怪我の功名となった、戦後初のサスペンスの名作。

物語に破綻箇所は有るモノの、無実で捕まる被疑者
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三本指の男(1947年製作の映画)

4.0

何のことはない、横溝正史の「本陣殺人事件」なのだか、当時のGHQのお達しで改題された、日本映画史上初の金田一映画である。

この原作には、もう高林陽一版という完璧な作品があるのだが、これはこれで、背広
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ロストケア(2023年製作の映画)

4.5

「人には、見えるモノと見えないモノがあるのではなくて、見たいモノと見たくないモノがあるだけなのかも。」

まず最初に。この犯人には同情すべき点は一切無いし、戸田奈緒の「お父ちゃんを返して!」という叫び
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夜明けまでバス停で(2022年製作の映画)

4.0

「仲間なんて言葉、ワンピース以来だ。」

やはり、高橋伴明の演出は素晴らしい。今回も、主人公と店長の女性二人が、耐えて耐えて、最後に爆発する様を描いた。この後の二人の行動が、楽しみである。

しかし、
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96時間 レクイエム(2015年製作の映画)

2.0

2作目で止めておけば良かったのに。
どうもこの監督の演出には、スピード感が無い。

今回の敵は、冒頭に出てきて存在感を見せたのに、それから1時間後のクライマックスまで出てこない。
物語の大半は、警察と
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96時間 リベンジ(2012年製作の映画)

3.5

監督が交代したからか、前作のスピード感が薄れたのが残念だった。

アルバニア人が、マフィアの本家である、イタリアのシチリアの人々のように描かれていた。
自分たちのやった事はそっちのけで、ファミリーの絆
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96時間(2008年製作の映画)

4.0

大好物のリベンジアクション物で、やっと観れた。
リュック・ベンソン製作、脚本という事でフランス・オールロケで、アクションもそれなりに良いし、何と言っても90分というサクッと観られる長さに、内容がギッシ
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十代の性典(1953年製作の映画)

3.8

あややの出世作で、まさに二十歳の初々しさが溢れている。

それまで、永田雅一社長に「お前はブサイクなので、高嶺の花じゃ無く、低嶺の花だから、努力しないと売れない。」とボロクソに言われていたが、この作品
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暗殺の森(1970年製作の映画)

4.0

この作品を観ると、当時のファシズムは、決して特別なものでは無く、大衆に支持されていた事を、改めて思い知らされる。

ヒトラーもムッソリーニも、国民が正当な選挙で選んだ代表者なのである。(東条だけは違う
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嗚呼!! 花の応援団(1976年製作の映画)

3.5

コミックのヒットにより、直ぐに映画化する、この当時の日活のフットワークの軽さには驚いた。

16+なので、エロ度控えめなのが惜しいが、原作にかなり忠実に作られているし、何処で探してきたのか、各キャラの
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昼顔(2017年製作の映画)

3.8

「焼け木杭に火がつく」

ドラマ版は評判良かったみたいだが、未観である。それでも、アバンタイトルで、誓約書を見せて、直ぐにW不倫の作品であり、一瞬で登場人物がわかるオープニングは凄い。

他にも、
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バッド・デイ・ドライブ(2023年製作の映画)

2.2

せっかくの面白そうな設定なのに、サスペンスとしては、破綻だらけなのが、とても残念だった。

犯人は何処から監視できていたのか?
警察の動きが何故わかるのか?
自爆トリックはどうしたのか?
なんで、最後
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荒馬と女(1961年製作の映画)

3.6

不吉な映画の象徴として名高い名作。
何故なら、主役の三人、クラーク・ゲーブル、マリリン・モンロー、モンゴメリー・クリフトの遺作となってしまった作品。

戦前の華やかしい経歴から、戦後絶不調になったゲー
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20世紀少年<最終章> ぼくらの旗(2009年製作の映画)

1.4

ついに完結。長かった。今回もトンデモな原作を、よくエンタメにしたものだ。

伏線全て回収で、スッキリしたかといったら、全然余計モヤモヤしてしまった。
全ては、長い原作を三作の作品にまとめた無理が、登場
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20世紀少年<第2章> 最後の希望(2008年製作の映画)

2.6

主役が完全に平愛梨で、実に良い目をしている。
その後、ちょこちょこドラマに出て、バラエティでお茶を濁して、だんだんフェイドアウトして、長友夫人で終わったのは、惜しい人財だと思った。(余談だが、義理の姉
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20世紀少年 <第1章> 終わりの始まり(2008年製作の映画)

3.0

小学生の内輪もめが、世界滅亡に至るという、何ともな原作を良くここまで面白くしたのは、さすが堤監督だと思う。
的確な配役、豪華なカメオ出演、スピーディーなカメラワーク、長尺の原作を上手くまとめた脚本、原
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メメント(2000年製作の映画)

3.5

んー。これは一度切りしか、使えない方法だ。
しかし、良く思い付いたと思う。凄い。

結論から言うと、それだけである。
何故なら、DVDの特典の、時系列そのままの再生モードで観たら、別に対して面白いスト
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フォロウィング(1998年製作の映画)

4.0

フォロウィングって、「尾行」というより「つけ回し」って感じが、ピッタリかも。

デビュー作から、二転三転する脚本といい、白黒の画面からのフィルム・ノワール朝の構図といい、非凡な才能をみせている。

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リカ ~自称28歳の純愛モンスター~(2021年製作の映画)

1.2

原作ファンからしたら、かなりゲンナリな内容である。

高岡早紀は熱演だったと思うが、綺麗すぎる。原作のリカは、見ただけでビックリするぐらいの痩せぎすな体型と、近づくだけでも存在がわかる、強烈な体臭を持
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