ノットステア

ヒズ・ガール・フライデーのノットステアのレビュー・感想・評価

ヒズ・ガール・フライデー(1940年製作の映画)
3.9
○アマプラ紹介文
上司でもあった元夫に、死刑囚のインタビューを依頼される敏腕女性記者。渋りながらも仕事を受け出かけた彼女だったが、取材中思わぬ事件に巻き込まれ・・・。



○きっかけ
記者の物語。何にしようかなぁ。記者の物語は観るの大変なんだよなぁ。って思ってたときにこの作品を知った。コメディ!?記者の物語なのに???ってことで観た。
本当は『ペンタゴン・ペーパーズ』を観たんだからベトナム戦争ものの『7月4日に生まれて』を観るつもりだったんだけど、7月4日に観ればいっかと思い辞めた。他にもベトナム戦争を扱った映画はあるけど、ちょっと疲れたので軽いものを観たかったから辞めた。



○感想
なんだコレ。先の展開が全然読めない。面白!すれ違いコントみたいな。
だけど、僕が人の気持ちを理解できないのか?いや、多分この登場人物たち変だわ。。。だけど、すべて、新聞業界暗黒時代だったから記者たちは特ダネのためなら殺人以外どんな手段も使っていたというだけで納得させられる。感情移入はできないけど。。。 ヒロインの心変わりは理解できなかったけど、そんなに仕事に没頭するか?とも思ったけど、まぁ笑えばいいのよね、こういうストーリー、こういう人物描写は!コメディなんだから!

ブルースが逮捕され、ヒルディが慌ててソトヘ出るとき、扉の近くにいた保安官にぶつかる。保安官はスネを蹴られ、腰を角にぶつけ、悶絶する。そういうところでも笑いをとるような映画だった。
あとはウォルターと特にヒルディが早口だった。

調べてみた。『フロント・ページ』という戯曲があるのね。有名らしいけど、恥ずかしながら知らなかった。『フロント・ページ』の映画化はいくつかあるらしいけど、どれも動画配信サービスでは観ることができないみたい。
『犯罪都市』(1931年)
『ヒズ・ガール・フライデー』(1940年)
『フロント・ページ』(1974年)
『スイッチング・チャンネル』(1988年)
※1990年の香港映画『フロント・ページ』は記者の話だけど別物みたい。



○印象的なセリフ
ヒルディ「離婚がイヤならなぜ努力しなかったの」

モリー「困ってる人を助けるのは人間として当然よ」

モリー「あれは?」
記者「恋人のための予行演習だ」
モリー「恥ずかしくないの。恥ずかしくないの。悪魔よ、罪のナイ人が死ぬときに冗談を言って」

ウォルター「ブルースって男が裁判所の前のタクシーに」
「特徴は?」
「俳優のラルフ・ベラミーに似てる」

ウォルター「ヒトラーはコメディ欄だ」

ウォルター「うちの新聞の事が書かれてない」
ヒルディ「2段目に」
ウォルター「垂れも2段目なんて読まないぞ」
以下、あらすじ













○あらすじ
新聞業界暗黒時代。記者たちは特ダネのためなら殺人以外どんな手段も使った。

ウォルター・バーンズ(ケーリー・グラント)は、新聞社の編集長。
元妻のヒルディ・ジョンソン(ロザリンド・ラッセル)はウォルターの同僚の敏腕記者だった。仕事人間のウォルターと新聞記者という仕事が嫌になり、離婚&退社。
人間として扱ってくれる保険業のブルース・ボードウィン(ラルフ・ベラミー)との再婚を決め、ウォルターに報告に来る。
ブルースとブルースの母と共に町を出て、子どもを産んで育てて、そんな暮らしを求める。

ウォルターはヒルディと再婚したい。しかし、ヒルディが別の男と結婚すると聞き、ヒルディの出発を遅らせるために、策を練る。

その町の記者たちは、警官殺しの容疑者が死刑執行されるという出来事を追っていた。本当のところ、無実なんじゃないか説。
ウォルターはちょいと嘘(有能な記者が妻の出産に立ち会わなければならない)をつき、人手不足を理由に、容疑者へのインタビュー記事をヒルディに書かせようとする。

ヒルディは嫌だと言う。
ウォルターはブルースとヒルディと共に食事をする。ヒルディが記事を書くなら、ウォルターはブルースの保険に入ると言う。しかも、ヒルディが記事を書かなければ無実の人が命を落とすとブルースに言う。
ヒルディは記事を書くことにする。さっさと記事を書いて、その日のうちに町を出て、明日結婚予定。

容疑者アール・ウィリアムズ(ジョン・カーレン)にヒルディは取材する。
留置所の隣の記者の控室。外からは死刑執行の予行演習の音が聞こえる。
ウィリアムズは明日の朝、死刑執行予定。モリーという女性だけはウィリアムズの無実を訴えている。

ウォルターはヒルディの戻りを待つブルースを部下を使って何度も逮捕させる。腕時計を盗んだ容疑とか。

ウィリアムズが脱走。記者たちの取材。
ウィリアムズは記者室に忍び込む。そこにいたのはヒルディのみ。ヒルディは扉を締める。そこにモリーが来る。ヒルディはウィリアムズを机の中に隠す。ウォルターを呼ぶ。怪しむ他の記者たち。
モリーはウィリアムズのために飛び降りる。
ブルースが逮捕されたのにヒルディが何もしないと言いながら、ブルースの母が乗り込んでくる。ウォルターはブルースの母を酔っ払いということにして部下に車に乗っけさせ、追い出す。

市長は再選のために死刑執行したい。ウィリアムズに殺されたのは黒人警察官。黒人の標を得ることが市長の狙い。市長が怪しいと睨んだ知事は部下を市長の元に送り込む。市長は知事の部下を買収しようとする。

ウィリアムズを捕まえた記事を書くことにヒルディは熱中する。そこに釈放されたブルースが来る。仕事人間となったヒルディ派ブルースを無視して記事を書きまくる。
ブルースは九時の列車に乗ると言って出ていく。

他の記者たちにウィリアムズが見つかる。なんとか隠そうとしていたウォルターが怒って机を3回叩いたから。ウィリアムズは机の中から3回叩いて返事しちゃった。
ヒルディとウォルターの動きに気づいた市長と保安官は、2人を逮捕するため記者室に来る。
ヒルディとウォルターは手錠をかけられる。

知事の部下が来る。市長が自分に都合悪いことを買収していたことが発覚。

諦めた市長と保安官は去っていく。

記者室に残ったヒルディはウォルターに惚れ直している。しかしウォルターはヒルディにブルースの元へ行くよう言う。
しかし、ブルースは再び逮捕されている。ウォルターが偽札をブルースに送ったから、偽札で捕まった。
ヒルディは泣く。ブルースのところに行けってことは留置所に行けってこと?

ヒルディとウォルターは互いの愛を確認し、1度目は行けなかった新婚旅行を約束。