1968年、北朝鮮による韓国大統領府襲撃未遂事件をきっかけに、韓国政府はその報復として死刑囚ら31人の男たちをシルミドという無人島に集め、極秘に金日成暗殺指令を下した。
3年後、優秀な工作員に仕立て上げられた彼らに、実行命令が下されるのだだが、突如の平和統一へという方針変更で中止となる。秘密裏の作戦、囚人たちを抹殺せよさもなくば指導者たちを殺すという無慈悲すぎる指令。それを受けた教育隊長の行動は・・。
実話ベース、よく映画にできたものだと感心する。韓国の実話に基づく作品は重厚感ある社会派作品が多い。
国のために、と尽してきた上官や囚人たち。お互いの気持ちも通じ、優秀な戦闘員に育ち、今や出発の時であったのだが・・。ほぼ洗脳された状態なのだろう。国の方針、という一言であまりにも簡単に砕け散ってしまった心の支え、しかも抹殺命令とは。。
これほどの人間の尊厳の無視が許されるのか。
無益な闘いの事実を知らしめたことだけでも価値がある。
囚人だけど3年も訓練されて顔つきが変わっている。強い信念を持つ男たちの集団、ラストも潔すぎてでもちょっとだけ人間味を残して、切ない。。
