工藤蘭丸

セクレタリアト/奇跡のサラブレッドの工藤蘭丸のレビュー・感想・評価

3.7
これは日本では劇場未公開だった2010年の作品ですね。アメリカの名馬セクレタリアトと、その女性オーナーの実話を元にした映画。

私は最近は競馬はほとんど見てないんだけど、若い頃は映画と同じぐらい好きで、東京に住んでいた頃は、競馬場などにもよく通っていたものでした。

そんな私が競馬に興味を持つようになったのは、1973年のハイセイコーブームがきっかけだったけど、その同じ年にアメリカで活躍していたのがセクレタリアト。

もっとも当時私はまだ高校1年生で、アメリカ競馬の情報までは知らなかったので、セクレタリアトを知ったのは彼が既に引退した後だったけど、その伝説的な強さは競馬雑誌の記事などを読んでよく知っていましたね。

彼がベルモンドステークスで記録した2分24秒0というレコードタイムは未だに破られていないどころか、史上2位の勝ちタイムより2秒も速いとてつもない記録。ちなみに史上2位は、あのサンデーサイレンスに8馬身差をつけて勝ったイージーゴアが1989年に記録したものだけど、セクレタリアトはさらにその約12馬身先にゴールしていた計算になります。彼は心臓の重さが普通の馬の2倍以上もあったそうで、桁違いの排気量だったようですね。

でも、馬主などについては全く知らなかったし、彼の活躍の裏にこんなドラマがあったのかと、興味深く観ることが出来ました。昨年公開された『ドリームホース』にも通ずるところがあるようで、やはり馬主の愛情が馬にも伝わるのかも知れませんね。

主演女優がダイアン・レインだったとは、エンドクレジットを見るまで気づかなかったけど、私は若い頃は彼女のポスターを部屋の壁に貼っていたこともあったほどで、懐かしく思いました。