なー

フライド・グリーン・トマトのなーのレビュー・感想・評価

4.2
素晴らしいの一言に尽きる

脚本、構成の秀逸さたるや
もちろん演技も
キャシー・ベイツのドタバタなコミカルさや味のある人間性を絶妙に表現する演技力には唸るばかり
90年代序盤に作られた映画で、その中の現代とおばあちゃんの回想の行き来するってことは過去パートは更に6.70年とか遡るわけで、当時の女性・黒人差別的な社会を明確に提示してくれてる

正直そんなに難しいことは考えずに素直に観ました
同性愛とか黒人差別とかも描かれてるけどそんなことよりもイジーとルースの深い繋がりが温かくて
法廷での言葉、二人の別れのシーンは自然と涙が溢れてきました

観終わってすぐ思ったのは、決して友の大切さとかそんな簡単な言葉では纏められないんだけど、心の奥から強く結ばれた人たちの輝きってこんなにも胸に染みるんだってことです
いろんなことを乗り越えてきてその先に、人はこんな奇跡とも必然とも違う結末を迎えることができるなんて
フィクションなんだけど、"はいはい所詮物語の中での出来事でしょ"みたいな感じで切り替えて簡単に線引きしちゃえないような、人に対する可能性や望みを抱えてしまっている自分がいる
こんな出会いが今の自分にはあるのかな
なー

なー