『男の顔は履歴書』に続き、加藤泰の松竹第2作目。
“霊歌”というだけに、もう完全にホラー(※実際にレンタルビデオ店では邦画ホラーコーナーに置かれていたりする)。
ほぼ同時期に鈴木清順による同じくモノクロ異色ノワール『殺しの烙印』も製作されているが、本作もそちらに引けをとらないぶっ飛んだノワール。女が男にレイプされてリベンジ~というパターンはよくあるが本作はそれの真逆。
『男の顔は履歴書』の方が個人的にキャスト陣が好みだったりはあるが、こちらも素晴らしい。“殺し”のシーンは勿論見応えはあるが、倍賞千恵子と佐藤允がお互いの手相を見合うシーンが好き。菅井きんの死体写真怖すぎ&ラストの無常感も◎。