みな殺しの霊歌の作品情報・感想・評価

みな殺しの霊歌1968年製作の映画)

製作国:

上映時間:90分

ジャンル:

3.7

「みな殺しの霊歌」に投稿された感想・評価

キよ4

キよ4の感想・評価

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1人づつ犯され殺害される仲間5人のおばさんたち
そのおばさんたちに輪姦され自殺した少年
理解不能だけど赤の他人の男が成敗していくストーリー
麻雀卓の回転シーンや顔のアップ 長回し 反転 そしてローアングルなどの多彩な凝ったカメラワーク モノクロなので余計に際立つカットの数々
水道の蛇口からの水 恐怖に慄く女の顏のアップ 暗闇からの男の目のアップ このシークエンスが最高にクールでかっこいい
菅井きんの犯されるシーンがなくて良かったです

TSUTAYAのホラーコーナーにあるのが不思議
ほとんどカメラが固定で、凄く頑固なんだけど、それでも殺人の衝動を描けるのは職人技という感じだ。
LEON

LEONの感想・評価

3.8
麻雀仲間の4人の中年女性たちが、次々と何者かに強姦され殺されていく。
いったい何故4人は残虐非道に殺められなくてはいけないのか…。

〝色魔か?殺人鬼か?情交直後の惨殺〟新聞の見出しに恐れをなす女たち。
次は私が殺される…。

真相が分かるにつれ、これは悲しくもやり切れない殺人事件であることが分かる。

時代背景から女性の地位は圧倒的に現在に比べ劣るが、それを逆利用したかのような物語の構成に感心する。

人物のアップを多用するなど人々の感情を見事に表現し、次の展開を期待させる無駄のない脚本ではないか。

殺人事件を描く映画ではあるが、その真相を知れば人間の醜さをまざまざと感じさせる恐ろしい映画だ。
特にこの作品は中年女の遊び半分で軽はずみな行為が、ひとりの人間に重大な影響を与える悲しくも恐ろしい物語ではないか..★,
現代じゃ絶対出来ない女性観、あるいは女性嫌悪に満ちた作品。強烈な毒みたい。
お話は正直ド肝を抜かれっぱなしで理解出来ない部分が大きい。特に犯人の動機は現代人の価値観と真逆ではないか?(知らんが)
それでも冒頭、殺される女の惨いアップから魅了されるしヒロインと主人公の歪なロマンス(歩道橋のローアングルに涙)も忘れ難い鑑賞感を残す。
「沓掛」と同じく加藤泰はシネスコ構図も映える。「何処か解らない場所でヒロインと主人公が話す」っていう不思議なシーンでは、二人の距離感を強調した縦あるいは斜めの構図が作られて、男が近づくと女に影が覆い被さる。
山本周五郎著の『五瓣の椿』を原作にした野村芳太郎監督による同名映画のヒットに気をよくした松竹から、『五瓣の椿』の現代版をやってくれと依頼を受けスタートされた企画であると監督の加藤泰は水野晴郎のインタビューに答えている。

『五瓣の椿』の原作も映画も未見だが、復讐する側と復讐される側の性別が原作と本作では逆転させてあるらしい。監督の意向なのか松竹の意向なのか…なぜ性別を入れ替えたのかは定かではないが、加藤泰監督自身も「ひとつ間違えば大変な映画になってしまう危険なもの」という自覚のもとに本作の製作に着手。

構成というポストに山田洋次を置いたのも自分とは全く異質なモノを持っている山田洋次だからこそ、躊躇なくブレーキを踏むストッパーの役割ではなくて、ひょっとしたら膨らましてくれるブレーキをかけてくれるんじゃないかという期待があったという。

多数の作品を残す加藤泰監督であるが本作が私自身の加藤泰作品の筆下ろしとなる。
先ず、
“Kato Hata”だと読んでいたくらいに無知な自分が粗末で恥ずかしい…
“Kato Tai”と読むらしい。知ったかぶりして、これ見よがしに大声で語り出したらソッコー名前でツッコまれるので気をつけるべし。

この加藤泰監督、母方の叔父になななんと山中貞雄がいるということにまた驚く。そして一度、京都の貿易会社に就職するも映画への情熱が冷めず山中貞雄を頼って上京して東宝に入社。いつの時代も使えるコネは遠慮せずに使うべきなんだなとゴマスリ嫌いな自分も大いに勉強させていただく。叔父に山中貞雄って…そりゃ誰しも使うわな。

戦後、大映京都撮影所の助監督部に入社して伊藤大輔監督につき、そして黒澤明監督「羅生門」の予告編を手掛ける。これも全く知らなかった…映画的文脈は知れば知るほどまた面白い。

さて物語の話を…
1968年のモノクロ作品。
いきなり不穏な空気から女がひとり縛られ殴られレイプされている。そこに麻雀をする五人の女達がオーバーラップで重なる。冒頭で主要キャスト五人を一気に紹介する荒業を見せるも、果してウマイんだかなんだか要領を得ない。

そしてナイフでメッタ刺しにする佐藤充演じる川島という犯人が超クローズアップで映る。ゴツゴツして男臭い顔で、いかにも犯人風情で面白味がないというか、この男に全く興味が涌かない。光と影の画作りの部分は非常にカッコイイのだが、それだけに終わってしまっているというか物語として昇華されてない、セリフも控えめだし画で語っていることは語っているのだが何か掴むモノ、見ている側を引き込むモノがないように感じる。画だけなら写真で充分だし、映画ならではのモノを見たい。ハッキリ言って非常に退屈な作品…。

タイトルが出るとこだけはクソカッコイイので…洗面所に超クローズアップで画面の半分以上は闇。蛇口から勢いよく出る水、そこに少しだけ当たる照明。水の中に手を突っ込む犯人(メッタ刺しの際に自分の手を切ってしまったショットあり)、水の中のショットにカットが切り替わり、光っている水の中に傷ついた手が入ってくると、血によって水があっという間に黒くなると…画面が真っ黒になり白い字でドーッンと大きく「みな殺しの霊歌」
ふーここが本作のハイライト。

あとはウォーリーを探せ宜しく寅さんメンバーを探しに走ってしまうほど退屈…深作欣二の妻の中原早苗も出てる。

寅さんの妹で国民の妹キャラを演じた倍賞千恵子が岩みたいな殺人鬼に惚れる理由が全く分からないし(ただ豚カツ食べに来た客)、少年がオバサン連中にレイプされて自殺したからって復讐する野獣も全く分からない。この少年と野獣川島がゲイで出来てるという説なら…いや無理無理。オバサン連中を犯して殺してるんだから、川島もゲイであるならば、このオバサンらとの姦通には堪えられないだろうし、倍賞千恵子との恋模様はどう説明するのだ⁉という最後の最後までよく分からなかったし退屈なので、写真の勉強したい人以外にはオススメできません。
初めて観た加藤泰作品でむちゃくちゃ衝撃だった。フランス映画みたいにお洒落なのに汚く泥臭い話という
少年を集団レイプしたマダム5人を佐藤允が復讐と称して惨殺していく話、白黒で顔面アップ多め、キマってる
普段から険しい顔の佐藤允がこんな役やるとマジで怖い、倍賞さんはまだ『男はつらいよ』やってないころ
PULL

PULLの感想・評価

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意外と誰も指摘しないのだが、究極のミソジニー(女性嫌悪)映画だと俺は思う。女とは人生をそのまま具現化した悪魔だ。その悪魔に魂を差し出してしまった事に対しての逆ギレを内面世界で繰り広げる事が加藤泰にとって唯一の復讐法だったのだろうか。
あつ吉

あつ吉の感想・評価

2.0
種明かししないまま延々引っ張るのでね、ストレス感ハンパない。
buccimane

buccimaneの感想・評価

3.5
佐藤さんと倍賞美津子さんが結婚出来るワケなかった。残念...。
いちいち画面力強いしキマってる。
話も面白いけどハードボイルドさとハートウォーミングな松竹ノリうまく混ざってない感じが。
容疑の段階で新聞に勤め先まで載るのひどいな。
殺され易いホステスっているよねってセリフもひどい。
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