甘味

SOMEWHEREの甘味のレビュー・感想・評価

SOMEWHERE(2010年製作の映画)
4.0
久々のソフィア・コッポラ。はー、良かったぁ。とても満足。

ハリウッドスターの父と、両親の離婚後母と暮らしている11歳の娘。この二人が共に過ごす束の間の穏やかな時間を、ただただ淡々と描いた作品。

巨匠と呼ばれる映画監督の父を持つ、ソフィアの幼き日の心情がそのまま反映されてるのが観ていて良く分かる分、一般人とはかけ離れた環境にいるにもかかわらずこの親子にやたら感情移入してしまったし、二人が本当に愛しく思えた。

父と娘の間に流れる今しかない、永遠に閉じ込めておきたくなるような優しい空気。美しくて思わず泣きそうになった。
生活水準の高低差関係なく、人が抱える孤独感や虚無感ってのはいつも残酷なぐらい普遍的で。だから余計に、そんな中フッと訪れるささやかな温もりや幸せが画面の中でキラキラ輝いて見えた。

キャストはとにかくエル・ファニングに尽きる。間違いなく彼女のイノセントな魅力が本作を成功に導いてる。
前々から思ってるんだけど、キルスティン・ダンストといい、ソフィアってちょいブス(失礼)な女優さんの透明感を引き出して輝かせるのが神懸かり的に上手い。
因みにスカヨハも私の中ではちょいブスカテゴリーにいるんだけども(失礼2)、ロスト・イン・トランスレーションの彼女がどの出演作よりもダントツで可愛いと思ってる。
エル・ファニングも今まで観た中でいっちゃん可愛かったよ、ほんとに。
甘味

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