つるみん

誤発弾のつるみんのレビュー・感想・評価

誤発弾(1961年製作の映画)
3.5
【この子が笑える家庭にしなければ】

朝鮮戦争後のソウル。会計事務所に勤めるチョルホだが、家族7人の生活はままならず。さらに追い討ちをかけるようにチョルホに悲劇と試練が襲いかかる…。


現在本作の権利を持っているのはKorean Film Archive。ソウルのデジタルメディアシティ駅(『アベンジャーズ AoU』の撮影地でもある)を降りるとそこから徒歩15分ほどの場所にある「韓国映画博物館 and 韓国映像資料院」の中にある。実際にそこには韓国映画の歴史がすべて分かる映像や資料が集まっていて、興奮したのを覚えている。ちなみに入場料は無料なので、ソウルに行った際には是非寄ってみて欲しい。

余談は置いといて、本作冒頭でも述べられているように原版が紛失してるレベルの作品を配信サイトJAIHOは見せてくれるのだから本当にありがたい。しかも日本語字幕付きで。

出演は『下女』のキム・ジンギュ。
まあ分かってはいたが、この時代の韓国映画は暗い。規制や検閲も厳しく、いわゆる娯楽とは程遠い、歴史に結びつけた作品ばかりである。
戦争後に待っている貧困と絶望の生活をリアルに綴った歴史的一作であった。
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