(VHS)
『長雨』よろしく主要人物が途中退場する。
韓国映画を追うだけでも格差は悪化の一途を辿っていることに無力感を禁じ得ない。
「個の尊重」に主眼があり、朝鮮戦争の禍根が多角的に描かれる。
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このレビューはネタバレを含みます
韓国映画界で生存する最高齢監督ユ・ヒュンモク(兪賢穆)の1961年作品。この監督の映画は前に「みんなで歌う歌」を見たことがあるけどこんな初期の作品は初めて。李承晩政権時に撮影開始し、軍事クーデターを…
>>続きを読む悪いのは銀行強盗をした弟ではなく、服や靴をおねだりする女の子ではなく、子どもを残して首吊りした人ではなく、戦争であり、戦争を起こした人だ。皮肉なタイトル。未だに戦争することでしか決着つけられないんだ…
>>続きを読む2021/8/15
朝鮮戦争直後のソウル。戦争による貧困とままならない現実が、あまりに辛くてあまりに悲しい。そんな状況に追い打ちをかけるように、話が進むにつれてどんどんと落ちていくばかり。が、7人家…
長男の無気力感がとてつもない。怒りも喜びも何も感じない、あるのは歯の痛みだけ。歩いていてもずっとふらふらしていて、目の焦点も定まらない。人間は神の造った「誤発弾」とはうまく考えたもんだなー。寝たきり…
>>続きを読む主人公が誰だかよく分からない。
一応、虫歯の長男ということになるのかな?
そこが少し散漫で残念。
大手町みたいなオフィスビルに坂だらけのバラックから通勤しているのが衝撃。
そして妹はほとんど葛藤も…
終始ベタ塗りのような底なしの黒い雰囲気が息苦しかった。人一人が荷物になってしまうそんな時代と環境。度々どこからか聞こえてくるリアルな赤ん坊の泣く声や「オンマー!!(お母さん)」と叫ぶ声が異常に重くて…
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