シェイクスピア『十二夜』をベースに作られた映画。サッカーが大好きな女子高生ヴァイオラは、双子の兄になりすまして、兄の学校の男子チームに入部するという話。
これから観る人の勘違いを呼び起こしそうな邦題タイトルが、唯一の残念ポイントだった。シェイクスピア喜劇の特徴のひとつ、最後にめちゃくちゃ結婚する(カップルが成立する)という定番のオチが分かっているのにもかからず、コメディ要素が強くてずっとおもしろかった。
アメリカ版イケパラというより、十二夜の現代版という印象。原作であるシェイクスピア『十二夜』のオマージュに溢れているし、喜劇特有の"勘違いによる大混乱"があって面白かった。主要人物以外もちゃんと原作通りの名前が使われていて、見落としかけたけど、ちゃっかり12日間の夜を過ごしているし、粋な計らいが多い作品だった。
原作との対比や相似点をもっと見つけたくなったし、シェイクスピア劇が設定を少し変えただけで、現代でも通用するストーリーになるということに改めて感動した。爽快感。