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マン・オブ・スティールのMyYouMeのレビュー・感想・評価

マン・オブ・スティール(2013年製作の映画)
3.4
2年半ほど前にも一度観て、その時はとにかくスケールの大きさとSF描写がすごいなあという印象しかなかったのだけど、やっぱり2度目も同感想。
クリプトン星のシーンとか宇宙船のデザイン、システムのギミック、破壊や戦闘シーンなんかは無駄に派手でスマートなので映像は本当にスゴい。

DCEUとしての第一弾を担ったスーパーマンのオリジンストーリーは全編シリアスでダークでいかにもDC映画っぽい作風。映像全般の色彩・トーンもやや抑え目にしている。
クリプトン星から地球にやってきた経緯や、幼少期から強大な能力に戸惑い苦悩するクラーク・ケントが自身のルーツを探りやが受け入れるといったオリジンポイントはちゃんと押さえているんだけど、どうにもSFパートに全振りし過ぎててストーリーが負けてる気がする。
クラークの地球人とクリプト星人2人の父の言葉や行動が息子に与えた影響、父の偉大さがヒーローとしてのポテンシャルを引き出すというプロットは、さすが古き良き時代のアメコミという感じ。

今回のヴィランがスーパーマンと同族だったこともあり、どれほど壮大なチート能力バトルが繰り広げられるのかと思ったら、それほど見どころやたいしたカタルシスもなく決着。ゾッド将軍の最期はそれでいいんかいというあっさり具合。

宇宙人の襲来、米政府の防衛軍を動かすほどの深刻な有事、さらに市街地バトルで繰り返される大爆撃で道やビルがぐちゃぐちゃ、必要以上に甚大な被害が及ぼされるというアメコミあるあるシチュエーションも、次作への布石なんだね。

ヘンリー・カヴィル版のスーパーマンはマッチョでセクシーでルネサンスの彫刻みたい。あのちょいダサスーツも少しスタイリッシュになっていて、クールで洗練されたスーパーマン像になっていたのは良かった。
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