小作品だと思うけど、よくできていて楽しめた。脚本が良いと思った。
冒頭がイーストウッドがトイレで用を足すシーンで「もう少しがんばれ」なんて独り言。そうか、歳をとるってそういうことかと暗い気分になり、彼がやがて死ぬ重い話なのかなぁと予想したら、意外と明るい映画だった。
長年の父と娘のすれ違い。お互いに修復不可能な親子かと思いきや、思わぬ出来事の積み重ねで断絶の壁が崩壊する、その心地よさ。
子どもには子どもならではの視点でバイアスがかかったまま親を見ているし、親は子どもの思い込みがわからないから、平気で誤解したままの親子は多いと思う。
アイルランド音楽で踊るところとか幸せそうで印象に残った。
少年野球の中でボケ役というか、メガネの男の子がホームインしてハイタッチしようとしたのに誰もいない。笑いの中に哀しみもあった。小さな脇役だけど丁寧に描いていて良かった。
ホームランのエイミー・アダムスの喜ぶ姿はこの映画のピーク!
とんでもないような事件は起こらないけれど、悩みや不安が解消して明るい未来が見えるって貴重なことですよ。