ぬーこ

華麗なるギャツビーのぬーこのレビュー・感想・評価

華麗なるギャツビー(2013年製作の映画)
4.1
監督 バズ・ラーマン
脚本 バズ・ラーマン
   クレイグ・ピアーズ
舞台 1920年代の華やかなNY🇺🇸

フィッツジェラルドの米文学最高傑作を映画化。
原作が好きだったからこそ観るの覚悟が必要だった。ラストの何とも言えない感じは本には及ばないが良い終わり方だと思った。本は村上春樹訳があるので読みやすい。

NYに証券の仕事で出てきたニックのもとに毎晩豪勢なパーティーを主催している隣人ギャツビーから招待状が届く。

グレートギャツビーの対象年齢はギャツビーの取り巻きのパーティーを楽しむ若者じゃなくて、その時代が過ぎ去っていった、もしくは過ぎていきそうなアラサーに受けるのだと思う。自分も22歳の時と今読んだ時で全く違う作品に思えた。

僕とギャツビーはNYの郊外、海に飛び出した半島ウエストエッグに住んでいる。一方、デイジーはその海を隔てた向かいイーストサイドに住んでいる。お互いの家が臨めるくらい近くに見えるのに既婚者と独身、現実と幻想を対比するかのように2人の距離は見た目以上に遠い。ギャツビーは向こう側に行きたかった。強く願えば願うほど遠ざかる。

終盤のギャツビーとデイジーの交通事故への対応をめぐるすれ違いに打ちのめされる。ギャツビー目線だとデイジーふざけんなって。事故に対する共犯意識の期待は儚い。

冒頭の軽やかで流れるような登場人物のかけ合いがとても良い!最初の10分でギャツビー以外の人間達の関係性が立ちどころに分かる。

仲良くなって最初にギャツビーが聞いたこと。僕の印象どう?

○人物
・1919のワールドシリーズの八百長を仕組んだと言われるウルフシャイム。
・トムの愛人マートルがケバくて下品で魅力的じゃないのも原作のイメージ通り!
・ジョーダン役のエリザベス・デベッキの眼力、素晴らしい。
・ってかだんだんデイジーの人も綺麗に見えてきた笑
・たいていトム・ブキャナンみたいな横柄なレイシストのアメリカ人ってどの物語にも出てくるよなあ。

○シーン
ギャツビーがデイジーと再会するシーン、ヤバい。ここはかなり好き!
もう来ないよ!って拗ねたり、来たら隠れちゃってずぶ濡れだったり。

ギャツビーの家に行って、シャツを投げまくる。戯れがセリフや2人の掛け合いでだんだんエロく見えてくる。


○セリフ
僕は彼女なしでも成功したかもしれない。だが僕の人生はこうあるべきだ。(流れ星を指して)上昇し続ける

ニック 過去はやり直せない
ギャツビー 過去はやり直せるぞ

彼女から電話を一日待つ。連絡が取れたら一緒に立つ。

みんなクズだ!君だけが価値がある!

2021.50
ぬーこ

ぬーこ