たん実

パフューム ある人殺しの物語のたん実のネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

香りといえば、最近車の芳香剤を変えたらちょっと気持ち悪くなったたん実です。(笑)


・冒頭のジャンの誕生シーンの衝撃〜天才香水師の誕生〜
 市場で大量の魚が乱雑に置かれた感じは画面を通しても今にも嫌な匂いを発してきそう。(この時点で私は最近流行りの新型コ◯ナウィルスを連想してしまいました。笑)
次々と映像が切り替わり、とても生命が誕生したキラキラした素晴らしい瞬間とは思えないほどの描写の数々。
動物や魚の内臓をえぐり取るシーンやおばあちゃんが嘔吐していたり、、軽度の潔癖症である私にとってはそれだけでも体が痒くなってきそうな映像。
このおどろおどろしいシーンの中での誕生は対比をしているのかな
そんな汚いと感じざるを得ないシーンの中に取り込まれるのは、きっとジャンは生まれたその瞬間から人間としての尊厳を失われて行く運命を背負わされているということがメタファーとして描かれているんでしょうか…。
最早人間を超え、最後は神のような存在になって行くのですが。


・ベン・ウィショーの変態感
 究極のニオイフェチでしょ!笑 どうしたらあんなニオイだけを生きがいにしているような演技が出来るのだろう。凄すぎる
初めて出会った師匠に『人間の香りを捉え、保管することは出来ない』
と言われ、バタンキューしてしまったジャン。(ちょっと可愛い)

何万キロもの匂いを嗅ぎ分けることが出来る能力って、スペックホルダーですよね!?笑


・衝撃的なラスト
 この映画が公開された当時はまだ映画にそんなハマっている訳では無かったので、この日本版予告を見た時怖さと未知の世界すぎて、何百人以上もの人々が裸になって横たわっているシーンは当時衝撃でした。そして想像もさせられました。「これだけの人々を殺してしまったってこと・・?」
でも不思議なことに、映画終盤に近づき彼の処刑が迫ってくるのに胸が苦しくなり、最後には崇められたシーンでは少しだけホッとしてしまう始末。
思いました。“これは完全に画面を通して彼が香水を飛ばしてきたなと”笑
この感覚は、少しJOKERを見終えた後の感覚に少し近いものを感じました。

最後まで飽きさせることも無く、一貫性があったので私はこの映画結構面白いと思いました!変態系映画が好きな人におすすめ!!


それにしても5人も出産したらあんな手慣れた様子でセルフ出産できるもんなんですか!?笑
まるでトイレ…
あっ、失礼いたしました。
たん実

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