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リング0 バースデイのmitakosamaのレビュー・感想・評価

リング0 バースデイ(2000年製作の映画)
3.3
原作の短篇小説とは似てない話になった。ループは原作もイマイチだし映画化には適さないので、リングシリーズの新作を作るには懸命だったのかね。
しかも中田秀夫から、Jホラーの祖・鶴田に監督を満を持して変更した。
結構期待は高かったんだけどねぇ。

劇団員だった生前の貞子が殺され井戸に捨てられるまでを描いた映画。
一番の特徴は、人間の善悪の二面性を多重人格の様に解釈も出来、細胞分裂の様に産まれたバケモノとしても解釈出来る様にしたことでしょう。

普通に考えたら、いくらバケモノとはいえ1人から2人に分裂したら、完全にコメディだもんな。その無茶苦茶な設定を、善悪の性格の二面性になぞらえるのは上手い脚本だな、と感心する。

その前フリがあるからこそ、バケモノの貞子がバキバキ良いながら迫り来るのもリアリティを感じるし、単純にコワい。

全体的にはかなりセンチメンタルなメロドラマテイストに仕上がった。
まだ無名な頃の仲間由紀恵が貞子なんだよね。この頃はガメラ3で殺される役とかもやってたし、割とそういう役どころが多かった印象。

全体的に悪くはないが、元祖Jホラーの鶴田を持ってしても1作目のインパクトは超えられなかったな。
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